ディズニープラスで好評独占配信中の新作ドラマ『七夕の国』。『寄生獣』の岩明均が1990年代に連載した同名漫画を、舞台を現代に移して実写化。ある日、建物や人が“球体”にまるくエグられる怪事件が発生。役に立たない“超能力”をもつ大学生ナン丸は、真相解明に巻き込まれ、ある閉鎖的な町を訪れたのをきっかけに、自分がこの地にルーツのある、球体を操る能力者だったことを知る──。本作で共演した3人に、作品のもつ普遍的なメッセージ性について考察し合ってもらった。
ドラマ『七夕の国』細田佳央太×藤野涼子×上杉柊平にインタビュー
物語が社会に問いかける「考えることをやめるのって罪じゃないですか」
──この作品は超常ミステリーでありながら、若者が将来に抱く不安や、日本人のムラ意識、環境問題など、いろいろなテーマを含んでいます。特に心に響いた点はありますか?
細田 僕が演じた主人公のナン丸って、原作もそうですが未来に関して楽観的なんです。それって、原作がスタートした1996年ごろはまだSNSが普及していなかったからだと思うんですよね。今は、SNSによって情報が身近にあるので、何が正しくて何が間違っているのかがとても判断しづらい。だから今回、舞台を現代に移し、超能力が日常に侵入してきた時に、人々が惑わされるみたいな状況は容易に想像がつきました。ナン丸を演じる上でも、ただ前向きなだけのキャラクターではなく、超能力に対する漠然とした不安や恐怖みたいな部分はきっとあるだろうなと思いましたね。
[衣裳クレジット_細田佳央太] ジャケット¥303,600、シャツ¥124,300、パンツ¥166,100(すべてマルニ|マルニ ジャパン クライアントサービス tel_0120-374-708)
Photo_Wataru Kitao Styling_Satoshi Yoshimoto(Hosoda), Saori Katayama(Fujino), RIKU OSHIMA(Uesugi) Hair & Make-up_NOBU(HAPP’S / Hosoda), Koichi Takahashi(Fujino), Kazuma Kimura(skavgt / Uesugi) Text&Edit_Milli Kawaguchi