そういえば、あなたの夢を見ました。
どんな夢だったのかは、忘れてしまったけれど、あなたが何かを言いかけて、それが届かなかったことだけよく覚えています。
「聞こえないか」なのか、「わからないか」なのか、細かいことはもう思い出せないけれど、目覚めてから少し懐かしく、寂しく、私たちの間ではお馴染みのもどかしさだけが残ったのです。
私たちは、お互いが善人だと知っています。でも、善の方向が少し違うのですよね。
あなたは、私のことをやり過ぎると思っているでしょう。
私は、あなたはうまく手を抜くと感じています。ただ、お願いすれば力を貸してくれるから、自分の不器用さのコンプレックスを感じずに済みます。そのカンの鋭さ、のみこみの早さ、つきあいのよさは、驚嘆に値します。
なぜ、そんなにいつもフラットに向き合ってくれるのか、不思議で仕方ありません。あなたにとって私は、重い人間だと思うから。そんなことを思い出す夢でした。