ブエノスアイレス発のフレグランスブランド〈フエギア 1833〉が、2022年9月15日(木)に新作を発売。珈琲のさまざまなシーンから着想を得て、珈琲が持つ複雑性を表現した「アラビカ」は、温かく、穏やかな気持ちに導く、秋冬にぴったりの香り。
〈フエギア 1833〉の調香師の挑戦。表現が高難度な「珈琲空間」をフレグランスに
愛する詩やタンゴの世界を、パタゴニアの豊かな植物の香りによって表現するフレグランスブランド〈フエギア 1833〉。2022年9月15日(木)に発売される新作「アラビカ」は、調香師ジュリアン・ベデルが、過去、何度となく製作に挑戦するも、発売に至らなかった「珈琲空間」がテーマとなっている。
香りを完成させることができた秘策が、ロースターの導入だという。社内にロースターを設置したことにより、生豆が熟成する過程から、焙煎中〜後に豆が放つ香りまで、繊細な変化を細密に比較研究することができるように。こうして珈琲が持つ複雑さの表現が可能となった。「特に爆ぜる瞬間(ファーストクラック)の香りが興味深く、今現在も研究を重ねています」とジュリアンは話す。
さらにジュリアンが毎朝嗜む珈琲豆のアラビカ種にフォーカス。化学分析を並行し、産地別に理想的なアラビカ種の香りを追求した。
珈琲がコーヒーチェリーとして収穫されてから生豆になり、焙煎・抽出されるまでの過程、それぞれの香りを研究し、独自のクロマトグラフィー技術により珈琲豆の表情を産地別に追求した新作フレグランス「アラビカ」。左から100ml ¥63,800、30ml ¥31,900。
こうして完成した「アラビカ」には、もっとも長く余韻を感じさせるトニックノートにコーヒーノキから収穫されるアラビカ種を抽出したアラビカ ローステッド ビーンズを採用。そして香りに個性を与える存在のドミナントノートに温かみのあるタバコリーフを。さらに、つけた瞬間に漂うサブドミナントノートにベチバーを据えることで、珈琲豆を栽培する際に感じる湿った土のような香りを表現している。
アラビカをシュッとひと吹きすると、生豆の焙煎や、豆を挽く・抽出するといった、珈琲を淹れる段階ごとに感じる独特な香りがそれぞれ思い起こされ、酸味や苦味などの味までが想起させられる。慣れ親しんだカフェの扉を開けた瞬間のような、穏やかな心地にしてくれるフレグランスなので、外出時だけでなく、夜、気持ちを鎮めたいときなどに身につけるのもおすすめだ。
「フエギア 1833 六本木店」
Text: Ayako Tada