海外において急速に支持を集めている新しい学校のリーダーズだが、その背景にある要因のひとつに挙げられるのは、圧倒的な人気を誇るセーラームーンの存在。近年はリゾやテイラー・ヒルをはじめ、作品への大きな愛ゆえに自らセーラー服を着用してみせるスターも少なくない。昨年のサマーソニックで、ラッパーのミーガン・ザ・スタリオンがインスパイアされたコスチュームを披露し話題を呼んだのも記憶に新しい。
なぜそれほど皆が日本のセーラー服に惹かれているかというと、コーディネートから“日本らしさ”が漂っているからだろう。月野うさぎの大きな赤いリボンは、きゃりーぱみゅぱみゅに代表される通りまさしくkawaiiカルチャーを象徴するアイテム。一方で、新しい学校のリーダーズは、腕章・靴下のデザインなどからどこか寺山修司を思わせるアヴァンギャルドな昭和アングラ感が。やや古典的なジャポニズムとして、ひと味違った視線を集めているのかもしれない。
彼女たちの場合、服装がダンスや歌唱表現と相まってさらなる魅力を発しているのもポイント。綺麗にそろった振り付けは、古来から制服が持つ規律正しさをより一層際立たせる。その点で勤勉な日本人の民族的イメージをかき立てるものになっており、だからこそ、時に笑顔で無邪気な逸脱を図る4人のパフォーマンスが効果的にも映る。たかが衣装だが、実はそこには私たちの国民性や文化性が如実に反映されているのだ。