ブランドのキャンペーンや、ランウェイルックのグラフィックがAIによって作られる時代に突入。デジタル技術と積極的に向き合ってきたファッションブランド〈ハトラ〉デザイナー長見佳祐さんは、どう使っている?
「基本操作はシンプルで、制作に関連するテキストを入力して、AIがイメージを出力する。用途は主に2つあって、生成された画像をグラフィックとして洗練させていくデザインワークか、自分の〝対話相手〟になってもらうか」
“人工知能=処理が早く便利”という印象もあるが、実際は?
「ChatGPTは確かに便利ですが、その意味で僕が使っているような画像生成AIは非効率的だと思います。“正しい答え”が必要なら、人力の方がより早く直接的にたどり着けるはず。でも、デザイン過程における話し相手としては、文脈を無視した会話のキャッチボールが、自分の凝り固まった認識や解釈について再考するきっかけになる」