2025年4月13日(日)、ついに大阪・関西万博が開幕!初日には一般来場者数が約12万人を記録し、大盛況。158の国・地域、7つの国際機関が参加するパビリオンの中には、ファッション好きとして見逃せないスポットも。まずはフランス館に入っている〈ルイ・ヴィトン〉からご紹介。
ファッションラバー的、大阪・関西万博の見どころは?
巨大インスタレーションに圧倒されるフランス館の〈ルイ・ヴィトン〉へ

各国が文化や最新技術を展示し、相互交流を深める場である万博。パリでジャポニスムが奮った1870年代から日本と結びつき、親交を温めてきた〈ルイ・ヴィトン〉が、大阪・関西万博でフランス館のメインパートナーとして披露するのは、2つの大胆なインスタレーションだ。
1つめの空間には、ブランドの比類なき職人技の象徴として、84個のワードローブトランクがずらりと並ぶ。中心にある手の彫刻は、フランスを代表する彫刻家、オーギュスト・ロダンによる『カテドラル』。全身や半身を形作ることが一般的であった時代に、身体の一部にフォーカスして作られたことで世の中を驚かせた名作だ。触れ合う2つの手は、ブランドが誇るサヴォアフェール(匠の技)へのオマージュと言える。

2つめの空間には、白いトランクで形作られたスフィアが浮かぶ。この球体に照明による影が落ちると、影は次第に映像へと姿を変えていく。約3分の映像作品を手掛けたのは、日本のメディアアーティスト、真鍋大度だ。
「モノグラムは〈ルイ・ヴィトン〉のアイコンですよね。そしてこのトランクの球体も幾何学的に組み合わせられている。これらのアイディアをどう生かすかが、今回のチャレンジでした」と真鍋は話す。
そこで鍵となったのが、ブランドのテーマである『旅』だそう。
「旅をすると、いろいろな経験ができます。あちこちの国を訪れることは旅ですが、さまざまな視点から物事を眺める経験をすることも旅と言えるのではないかと考えました」と真鍋。
森林を上から見る鳥だったり、細胞や植物、ひいては宇宙だったり。現実世界に目を向ける複数の視点を表現することで、ヘリテージとイノベーション、そして日本とフランスが交差する作品へと昇華させた。
館内に流れる音楽は、フランス国立音響音楽研究所(IRCAM)との共同制作によるもの。心地よいサウンドトラックに浸りながら、壮大なインスタレーションを存分に満喫したい。
ちなみに〈ルイ・ヴィトン〉の展示はフランス館内にとどまらない。2025年7月中旬からは「大阪中之島美術館」にて、ブランドの歴史の新解釈を提案する『ビジョナリー・ジャーニー』展を開催。さらに大阪のサイケデリックな風景を切り取った『ファッション・アイ 大阪』、穴場スポットなどをまとめた『シティ・ガイド 大阪』の2冊の書籍を刊行。こちらもお楽しみに!
ℹ️
【問い合わせ】
Tel_0120-00-1854(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)
フランス館での〈ルイ・ヴィトン〉の展示日程_開催中〜2025年10月13日(祝)
*「大阪中之島美術館」での『ビジョナリー・ジャーニー』展は2025年7月15日(火)〜9月17日(水)に開催
Text_Ayako Tada