“FOODIE”なあの人を誘って
#07
BIEN-ETRE MAISON
[代々木上原]
ひと月ごとに変わる
香り高い夢のタワー
人気パティスリー 「ビヤンネートル」が同じエリアにイートイン専門店を開いた。小さな入り口からカフェのある3階に上ると、ペールトーンで統一されたやわらかな空間が広がる。窓からは光が差し込み、明るく落ち着ける雰囲気だ。
パフェのフルーツは月替わり。シェフパティシエールの馬場麻衣子さんが全国の生産者と密にやりとりし、その時季一番おいしいものを取り寄せている。デッサンをしながら味やヴィジュアルの構想を練り、試作を重ねてレシピを完成させていくのだとか。だから見惚れるほど美しく、奥深い味わいの一品が完成するのだ。「とくに重視しているのは香り。そして最後の一口まで心地よくなるように軽さにもこだわっています」と、馬場さん。たとえば「ミョウガとカルダモンのグラニテ」「梅酒とホワイトチョコレートのクリーム」など、ハーブやスパイス、お酒の組み合わせの妙が光る。この驚きを求めて、毎月通いたくなりそう。
甘くないセイボリーも見逃せない。捨てられることの多いというホエイを使った自家製ブレッドは、ほんのりした酸味とサクッとした食感。それにアボカド、ケール、サワークリームディップなどをたっぷり添えてサラダ仕立てに。さっぱりして野菜も摂れるから、軽めのランチとしてもよさそうだ。
夏から秋にかけては、果物の種類がとくに豊富になる季節。そのときだけの美味しさを求めて、また誰かと来ようと決めた。