お元気ですか?
今月のお手紙への見出し、最初は「水を得た魚」にしていました。
今、状況は整って、動き出せますよ。幸運はあなたの味方ですよってお伝えしたくて。でも、差し替えました。
人魚姫の16歳の誕生日、何が起こったか、覚えているでしょうか?
初めて海の上の世界を見ていいとお許しが出るのです。そして、お姉さまたちと一緒に波の上に顔を出すと、そこには、花火が上がっていて、大きな船の上の王子様と出会います。
もしかしたら、人魚姫は王子様と出会わないほうがよかったのかもしれません。
海に住む者が、地上でしか生きられない者に恋をして、それまであった幸せを全部投げ捨てていくのです。
クラッシックなストーリーでは、海の泡になって消えていく、現代版アレンジでは、めでたしめでたしのハッピーエンド、ラストはお好みで選べばよいと思いますが、物語の始まりにあるのは、まぎれもない運命の出会いです。
特別な夜、すべての始まりです。