最近、ちょっと変なことがありました。一目惚れが、勘違いだったのです。
それは、一枚のガラスのお皿でした。パッと見た時に、「朝日だ」と思ったのです。淡いブルーに雲が散っていて、太陽が輝いています。ああ、これは今、必要かもしれない。でも、自宅では使わないし、仕事部屋では収納に困ります。
その日は保留にして、一晩寝て、「やっぱり買おう。力をもらおう」と思って再訪したら、ショップの人がこう言うのです。
「作家さんはお昼の太陽として作られたそうです。ただ、お皿だから日の出みたいに見立てることもできるねっておっしゃっていましたよ」と。
なんと、天地を取り違えていました。人は自分が見たいように見るものですね。言われてみれば、きっと夜明けのお皿ならば、もっとグラデーションを効かせるでしょう。で、思ったのです。逆にいいのか! と。
私は、晴れた夏の空を手に入れました。ポッカリとのどかな青空がやってきたのです。