映画を観た後に、断片的に何かが残ることってありますよね。
2月に観た『アーサーズ・ウイスキー』から脳内BGMはずっと「カーマは気まぐれ」だし、この前観た『ANORA アノーラ』からベッドの上を跳ねまわる御曹司の姿が頭から離れません。
きっとご覧になった方はわかってくださると思うのですが、イヴァンってば、あまりにもおバカすぎて、嫌いになれないですよね。こういうイメージのコラージュって、本当に不思議です。
なぜ、心に残るのか、なぜ、他のことと違って記憶の彼方に消えていかないのかナゾです。
同じようなことは「場所」にも言えます。たまに強烈に行きたくなるのは、東京、日比谷のミニシアターです。ぼんやりとまた行きたいと思っているわけ。でも、実際に足を運ぶと、なんてことがないのです。
行きたいと思っていたことも忘れてしまっていて。非常にとりとめのない、でも、その割には強烈なイメージがいつまでも残って、振り払えないのです。