あの人ってどんな人だろう?ふと想う、気になる人に会いに行く企画「気になるあの人」。2人目となるのは、「JON(犬)のタロットリーディング」毎日・月間占いでおなじみのタロット使い、足踏みオルガン弾きのオオカミ犬として活躍するJON(犬)さん。オオカミ犬のベールに包まれたJON(犬)さんの謎に迫ります。
今月の気になるあの人 。vol.2 JON(犬)さん

JON(犬)さんの事務所にて。レトロな雰囲気が落ち着きました。
——占いをするようになったきかっけは?
もともと占いには興味がなかったんです。生年月日が同じだけどタイプの全く違う友達がいて、占いに人の人生を決めつける怖いもの、という印象もあったので距離を置いていたんです。ですが、ある時期わたしが恋人に関してずっと同じ内容で何ヶ月も悩んでいたことがあり、その話を聞いてくれていた職場の同僚の女の子がタロットで彼のことを占ってくれたんです。タロットのおかげで彼がなぜそんな行動に出ているのかが詳細にわかり、占いで人の気持ちがわかるんだ!?とびっくりして占いに対する見方が変わりました。
——そこから占い師になるストーリーを教えてください。
さきほどの彼女にタロットの取っ掛かりを教えてもらってから独学で学びました。タロット以外で占われたらどんな風に言われるんだろう?と評判の良い占い師さんを探して占われに行くことも楽しんでいました。あるとき「あなたは占い師になるといい」と、デビューの仕方まで教わって。すぐに吉祥寺の駅ビル“ロンロン(現アトレ)”の占いブースで占い師としてデビューすることになりました。ただ音楽の仕事をしていたこともあり、決まった曜日に出勤しないといけない駅ビルの占いブースでは都合が合わず、数ヶ月で辞めました!ちょうどそのときに、シャンソン歌手の戸川昌子さんのシャンソニエ「青い部屋」がリニューアルするからレギュラーで占いをして欲しい、と店長のソワレさんから声をかけていただいて2000年の暮れから月に3〜4日ほど出演するようになりました。若い子から著名人、経営者や国に携わる職務の人まで、いろいろなかたが来ていたので力がつきましたね。翌年、新宿ゴルーデン街にあるスナックのカウンターでも占うようになって、そのあたりから占いが生業となっていきました。
花の首飾り。おしゃれは欠かせません。
——なんだか導かれるように占い師になったようですね。
わたしの両親は厳しい人たちで社会的に立派な仕事につけと散々言われていました。占い師として生計をたてるようになった、と恐る恐る伝えたら「やっぱりそうなるか」と意外なコメントが。両親が沖縄出身なんですが、沖縄はユタと呼ばれているシャーマン(ご先祖さまや神様からのメッセージを伝える役割の人)が居るんです。父方母方、どちらの先祖にもユタだった人が居るとのことで、血筋的なものがあったようです。
——タロットを専門にしている理由は?
占いにも色々種類がありまして、占い方法(占術)によって何を占えるかの得意分野があります。天職や基本性格を知りたいなら西洋占星術、人の心情をみるならタロット、というように。だから、知りたい内容によって占術を変えるといいと思います。タロット以外の占術もマスターしたほうがいいかな?と思って西洋占星術を習ったことがありますが、膨大な知識が必要で直感型のわたしには無理でした!それで、わたしはタロットが得意とする人の心に関する分野に特化してやっていこう、と決めました、というかそれしかできなかったみたいです。
上:いつも使用しているタロット。下:イベントで披露する巨大タロット。
——占いで心がけているポリシーは何ですか?
以前、メディアでは、占いは人の人生を決めつけるものとして扱われてきました。「こうしないと、大変な目にあう!」と脅すような言い方をする占い師さんも多かったんです。わたしはそういう占い師には絶対なりたくなくて、その人が幸せになるためのアドバイスをタロットから導き出すようにしています。今後に活かせることを重点に置いていますね。
上:カラフルな神さまのひな壇。下:部屋の各所にキラキラした仏像や神さまあり。
——JONさんのタロット占いの特徴は?
元気になれる占いを心がけています。タロットから心情やコンプレックスが分かるので、弱点や悩みを解消したり、その人の視点を変えてあげたり。萎縮する気持ちを本来の自分に戻してあげる、余計な恐れをとっていく作業ですね。そうすることによって、自分の可能性を知り、どんどん人生をクリエイトしていけるようになります!だから、そのうちタロットに頼ることも必要なくなっちゃうんですけどね。ひとりひとりが自立してハッピーになってくれたらいいな、というのがわたしの願いです。
——JON(犬)名前の由来は?
音楽が先行で決まっていた名前なんです。クラッシクピアノを5歳から10年習っていて、大学でバンドをはじめたのですが上手くいかず。親が厳しかったこともあり家出をして1人暮らをはじめたときに、ふとヴィンテージショップで目にはいり、自分ではじめて購入した楽器が足踏みオルガンなんです。実家の雑種犬が恋しくて、そのオルガンを弾きながら思い出してよく歌ってたいたんです。その歌を友達に披露していたときに、犬と言えばJONということで、このあだ名になりました。
ヴィンテージのオルガンで弾き語り。
——占いのほかに音楽活動もされていますが、そのきっかけは?
ちょうどそのあだ名がついた頃にデモテープを雑誌に送ったら、面白い!と気に入ってもらえて、1994年にCDデビューしたことがきっかけです。デビューした当時は、実家で飼っていた犬が白地にブチがはいった模様だったので、牛のパジャマを着て歌っていました。女性歌手の分野に固定されるのが嫌だったんでしょうね。そんなある日NHKの歌番組で牛のパジャマで出演したときに、着ぐるみ職人さんを紹介してもらってオーダーしたのが現在のオオカミ犬です。
——作詞作曲、演奏、歌と自作自演をされていますが、どういったジャンルになるのですか?また独特の声で歌われているのですが、その理由は?
ジャンルは…ないかも。オリジナルにしかならなくて。どこにも所属できない感じですが、でも、そのおかげでいろんジャンルの人と共演させてもらってます!歌声に関しては検討したわけではなく、実家で飼っている犬のつもりで歌っていたら自然に。動物と仲良くするときって誰でも自然と不思議な言葉づかいになるじゃないですか!それと同じです。
JON(犬)さんのライブ模様。独特な歌声と世界観 !!
——JONさんの2018年下半期占いがGINZAのデジタルサイトで配信されたばかりですが、下半期の流れをひと言でいうと?また下半期占いの活かし方など、読者にアドバイスがありましたら教えてくだい。
転換、変身。今までの流れが変わっちゃうし、変えていく。変化を恐れない。そういったメッセージがあります。自分はこういう傾向だからと決めつけず、いつだって自由自在に自分の好みでアレンジできるのですから。占いをクリエイティブに使ってほしいです。
JON(犬)2018年下半期タロットリーディングはこちら
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JON(犬)
タロット使い。足踏みオルガン弾きのオオカミ犬。踊り子。タロット占いでは、カードを冷静に解釈し、たとえ話を交えて的確に伝言、さらに行動のきっかけとなる「対策」を示すのが大きな特徴。クリシュナ(新宿)、銀幕ロック(浅草)などで鑑定を行う。jonthedog.com