ファッションやアートなど、さまざまな分野の表現者たちが作りあげたプライベートルームを拝見。もの選びの基準、色彩へのアプローチ、スペースの捉え方。それぞれが追求する“居心地のよさ”とは?
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ギャラリーディレクター、キュレーター・伊勢春日「アートも色も知的に取り入れる」|クリエイターたちの快適空間に潜入 vol.11

アートも色も知的に取り入れる
伊勢春日
ギャラリーディレクター、キュレーター
眺めるたびうれしくなる加賀美健のドローイングや、片岡メリヤスの脱力ぬいぐるみ。キッチュな造形がたまらない「マグマ」の照明も。ギャラリーを主宰する伊勢春日さんの自宅は、親交ある作家の作品で彩られている。
「目や心を刺激するカラーやフォルムが身のまわりにあると気分があがるタイプなので、そもそも物がすごく多いんです。ただ、ベースとなるアイテムはモノトーンが中心。ポップな色はポイント使いを意識しています」
なるほど!だから部屋中が好きな要素であふれていても、知的で上品で気持ちいい。
「壁のアートは自分で額装します。フレームの印象とサイズ感をそろえるときれいですよ」「奥行の浅い棚は優秀。ものをぐちゃっと並べても可愛くまとまるから」と、感じよく飾るためのアイデアがたくさん。
最近取り入れたのは、木+金属+ガラスという異素材を組み合わせた〈saiku〉のシェルフ。テクスチャーのレイヤーは、室内にさりげないリズムを生む。アートも家具も、ほどよい加減で取り入れるセンスが心地よさの秘訣だろう。
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伊勢春日
ペインティングから立体までさまざまな作品を扱う中目黒のギャラリー 「VOILLD」ディレクターでキュレーター。若手アーティストも積極的に紹介し、現代美術を日常に取り込む楽しみを提案。Instagram→ @haruhi_ise_voilld
Photo: Yuka Uesawa Text: Masae Wako, GINZA