金沢21世紀美術館で開催中の「川越ゆりえ 弱虫標本」展を見るために、金沢へ! 北陸新幹線開通以降、一大観光スポットになっている金沢だから、皆さんあちこち知っているはず。ここではちょっと一息つけるスポットをご紹介。
縁側で、和風のタイ・ブランチ?
武家屋敷の中にある、古い日本家屋。「海月が雲になる日」という一風変わった名前のこちらは、なんとタイ料理店! ランチメニューはプーパットポンカリーバインミーとコーヒー、一口菓子のセット。プーパットポンカリーとは、蟹と玉子のタイカレー炒めのこと、つまりタイ風蟹玉? 金沢らしく、日本海産のずわい蟹・能登の魚醤油いしる・自家製のカレーペーストを使った蟹玉はふわふわ、100%米粉のバゲットとマッチして、なんとも美味。縁側でお庭を眺めながらのんびり食べることができて、気持ちもゆったり。夜は前日までに予約をすれば、タイ料理のコースがお座敷で堪能できるそう。
海月が雲になる日
http://www.longstreet.jp/pg93.html
*小さなお店なので事前の予約がおすすめです。
マストの金沢21世紀美術館へ
金沢21世紀美術館は、大小複数の展覧会が開催されているだけじゃなく、トークやワークショップなどのイベントが充実していて、地元住民からも愛されている。この日行われていたのは、チェルフィッチュの岡田利規さんとタイの小説家、ウティット・へ―マムーンさんのトークイベント。この作家さんの小説をもとに、チェルフィッチュが新作を制作中だそうで、今回は目下進行中の新作の話を中心に、社会や生活のあらゆる面で現れるボーダー(境界)についてなど、話は多岐にわたった。最後にウティットさんが言っていた「遠回しな表現はやめて、もとあった場所に戻す作業をする」という言葉が印象的。
金沢21世紀美術館
21世紀美術館近くには、素敵なお店がいくつも
建築家の中村好文さんが古い商店をリノベーションしたfactory zoomer / gallery は、金沢在住のガラス作家である辻和美さんがデザイン・制作するガラスウエアのギャラリー兼ショップ。ガラス以外にも、作家、デザイナー、雑貨などの隔たりなく展示、販売している。この時はかわいいソックスでおなじみ、アンティパストの展示を開催中。
factory zoomer / gallery(ファクトリーズーマ/ギャラリー)
http://www.factory-zoomer.com/

奥の方にある辻さんのガラス作品は、注文も可能。市内にはもうひとつショップもあるので、チェックしてみて。
その2軒先には、女子が喜びそうな北陸3県のお土産やデザイングッズを集めたショップ、その名も[gift ギフト]が。『メイド イン 北陸』をテーマに、 石川県・福井県・富山県のよさが味わえる商品のラインナップは、伝統工芸から生活雑貨、食品までと多種多様。お土産にぴったりの手ごろで見た目もカワイイものばかり。オンラインストアはこちらから。
[gift ギフト]

[gift ギフト]では九谷焼の作家さんによる箸置きを購入。リンゴも九谷らしい茶色味がかった赤色で子供っぽすぎず、シック。
ぶらぶら、骨董屋さんをのぞいてみる
これまた友人に教えてもらった骨董屋さん。小さなお店に、金沢や北陸のものに限らず、国内やヨーロッパの骨董や現代の工芸がいろいろ。オーナーも同世代で、話しやすい。旅先でこんなセンスの良いお店に出会うとうれしくなってしまう。さんざん迷った末に、江戸後期 京焼の六寸皿を購入。松模様が和テイストながら、スカラップの縁取りなどが妙に外国っぽくもあり。ほか、現代の作家さんの輪島塗の漆器なども。いつかお金を貯めて良い漆器が欲しいなあ。

購入した江戸後期のお皿。
ENIGME
早起きして、鈴木大拙館で瞑想
次の日は朝早く起きて、兼六園をお散歩がてら通り抜け、鈴木大拙館へ。すでに人気のスポットで、GINZA SIXの設計も手掛けた谷口吉生氏によるストイック&ミニマルな建築も魅力。海外に禅を広めた立役者でもある大拙の、自然を敬う言葉に気持ちもすっと落ち着く。最後は瞑想の部屋でしばし目を閉じて深呼吸。柳がかすれるさわさわとした音が気持ちいい。
鈴木大拙館
http://www.kanazawa-museum.jp/daisetz/

雨どいから落ちる水滴が作る水紋まで禅的に見えてしまう……?
新幹線だと、東京から3時間。
ささっと日帰りも可能、夏休みどころか、週末に金沢さくっと行ってみる?