ファッションシーンで活躍する海外デザイナーに、「住んでる自宅を見せて!」とラブコール!自身の個性やライフスタイルを投影した家作り・部屋作りに、ヒントがいっぱい。
海外クリエイターの部屋と暮らし 思いのまま自由にDIY!フレッシュなクラシック建築 fromミラノ

シンシア・ヴィルチェス・カスティリオーニ
〈MIU MIU〉や〈JIL SANDER〉で経験を積み、ジュエリーデザイナーに。家や手紙といったチャーミングなモチーフ使いが話題のファインジュエリー〈ALIITA〉を手がける。aliita.com
広々としたリビングでは、夫の母から譲り受けたブルーのソファが主役。
思いのまま自由にDIY!
クラシック建築がフレッシュに変身
ミラノの中心部というロケーションと、1500年代頃には僧院だったという建物の歴史ある雰囲気に心を奪われて、3年前に現在の住まいを購入したシンシア。 「夫と物件を探し続けること、1年半。やっとのことで巡り合えた、理想のミラノスタイルの建物なの。私たちは絵や家具を多く所有しているので、もっとスペースが必要だと感じて始めた家探しだったけれど、ここなら広さも十分ね」
理想の家を手に入れた2人の情熱は、内装にも向けられた。なんと、プロ任せにせず、デザインも自分たちで。 「2人とも素人だからパーフェクトとはいえないところもあるけれど、それもまた愛着になっているの。壁をペイントする作業なんかは、とても楽しかったわ。各部屋で色を変えているのだけれど、その中には私がジュエリーに取り入れる石の色も含まれているのよ」
ジュエリーデザインと共通するポイントは、もうひとつ。シンシア流のデコレーションにも、ユニークなこだわりが。 「ミニマムなものに、どこかおどけた味をプラスするのが私のルール。私が作るジュエリーにも、そういうさじ加減が働いているわね。たとえば、中国の古い壺と鳥の置物を一緒に飾るなんて素敵。このアイロニックなバランスがキーなのよ」
いきいきとした空間のスパイスは、自由な感性と独自のストーリー。クリエイティブな家づくりは、これからもまだまだ続いていきそう。
寛いで滞在してもらえるよう、ゲストルームにはシックな色合いを採用。
温もりのある寄木のフロアに、フューチャリスティックな椅子とライトがアピール。






キッチンの隣のダイニング。マーブルトップの食卓を中央に。
天井の照明はヴィンテージシックな50年代スタイルが主流。
ニュアンスのある壁の色は、何度も試し塗りをしてたどり着いた。
子供部屋前のワンコーナー。新旧ミックスのコントラストを楽しむ。
バスルームのミラーは、最新のお気に入りブランド、EDIZIONE。
大胆な色使いが若々しいムード。総面積270 m2の大きな家だから、幼い2人の子どもを持つシンシアにとっても居心地は申し分なし。






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Photo: Frankie Vaughan Coordination: Kiyoe Sakamoto Illustration: Fumi Koike Text: Chiharu Masukawa