注目ブランド〈アティセッション〉。ディレクターの四谷奈々可さんが、才能豊かな同世代を招いたクロストークもいよいよ最終回。ゲストとのコラボTシャツを起点に、話題はメンズ服へ。
Tシャツ選びのポイントは?四谷奈々可のおしゃれトーク vol.3
GUEST 久野美怜(フォトグラファー)
vol.3 今月の話題
“Tシャツ選びのポイントは?”
──それぞれのフィールドで、ともに若くして活躍するふたりの出会いは?
四谷 〈ビューティー&ユース〉でWEB限定企画を手がけていた頃、知人に紹介してもらったことがきっかけです。女の子の気持ちをとても理解してすてきに撮るフォトグラファーがいるよ、と。そのときから同世代でモノづくりをしてみたいという気持ちは変わらず、でも当時23歳の自分と近い年齢のフォトグラファーなんてなかなかいなくて。
久野 まずはごはんでも食べましょう、とセッティングされた会にやってきたのが、自分よりも年下な上にこんなかわいらしい子でびっくりしました(笑)。
──久野さんの写真をプリントしたコラボTシャツについて教えてください。
四谷 日本の風景を落とし込んだTシャツをつくりたいと思いました。企画当初はコラージュ案などもありつつ、シンプルに写真が際立つシネマライクな使い方に落ち着きました。
久野 早朝4時に都内を出て、山梨をあちこちまわって撮り下ろしました。グラフィックを載せる予定はなかったよね。
四谷 採用した〝ストロベリー〟と〝スワン〟のカット。たまたま共通の頭文字で。そこからお気に入りの古着をオマージュして、ボディの前後に〝S〟を取り入れたグラフィックを起こしました。
久野 そうだったんだ!私にとってTシャツは季節を問わず愛用するマストアイテム。だから、一緒につくることができてすごくうれしかった。
四谷 久野さんは、本当にいつもTシャツ姿のイメージがあります!
久野 昨日ちょうどクローゼットを整理していたのだけど、手持ちの8割がTシャツでした(笑)。いつも古着屋で掘り出し物を探しています。スケボーをやっていたこともあって、特にメンズのストリートブランドのものを愛用。レディスではなかなか出合えないパンチのあるグラフィックがいいんですよね。
四谷 今日久野さんが着てくれたようなピチTも大好きですが、このコラボTは〈フルーツオブザルーム〉のメンズのMサイズのボディを使用しています。大きすぎず、ジャストすぎず、あえて中途半端なユニセックス感にこだわりました。
久野 サイズもそうだけど、タフさやストリート感、多少ヨレヨレでも、穴が空いちゃっても、なんか愛らしく思えるのもメンズのいいところじゃない?
四谷 わかります。私も古着が私服のメインなので、基本はユニセックス。カルチャー的なバックボーンを持っている部分も惹かれる理由かもしれませんね。
久野 〈アティセッション〉は、着想源がメンズにありそうな雰囲気があるよね。
四谷 メンズ服が持つ、潔くて強気な心意気。そこに憧れるし、ベーシックなアイテムこそ、そんなマインドを大切にしていきたいと思っています。
Photo_Wataru Kitao Styling_Nanaka Yotsuya Hair&Make-up_Moe Hikida Text_Kanako Uchida