休刊後も熱く語られる機会の多い『オリーブ』。何に惹きつけられたのでしょう?みんなが好きだった『オリーブ』って?時代とともに変化した雑誌のスピリットを懐かしいページとともに振り返ってみましょう。
スタイリスト/山本マナが考える『オリーブ』精神「読者をハッピーにする、憧れのスタイリング。」

読者をハッピーにする、
憧れのスタイリング。
山本マナ
スタイリスト
スタイリストという仕事を初めて意識したのが『オリーブ』。モデルの名前もカタカナで書いてあったりして、クレジットが目についたんですよね。私は、ファッションとは無縁の環境で育ったので、『オリーブ』は憧れの存在。でも、外国人モデルさんが少しぽっちゃりだったり、いつもハッピーな印象があって、手が届くかもしれないと思わせてくれる雑誌でした。DCブランドに憧れてアルバイトをしたり。大森伃佑子さんや岡尾美代子さんがスタイリングをしたページを見たときにうれしくなる気持ちは、私が実際に彼女たちに会ったときにうれしくなる気持ちと同じ。20年以上前のものを今見返しても幸せな気分になれるって、本当にすごいこと。スタイリストを始めるときに、夢をもち続けて、人に夢をもたせるような仕事をしたいと思えたのは、『オリーブ』のスピリットが私の中に組み込まれていたからなんだと今だから思います。
92年5月18日号。「近田さんのタイムレスなスタイリングに圧倒された」
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山本マナ
北海道生まれ。高校卒業後、地元で事務職、販売の仕事を。99年独立。GINZAをはじめ、広告、カタログ、アーティストなどのスタイリングを担当。