時を読む白ヤギさんより──
12年に1度の幸運期、始まりました調子はいかがでしょう?
んー、きっと、そんなによくはないですよね。疲れも残っているし、グズついているし、でも、休めません。
結構キツいのに、12年に1度の幸運期? ウソでしょ?というのが、体感、実感だと思います。
ただ、思い返してみてください。体調万全で、大ハッピーなんて記憶があるでしょうか?
怖いことに、キツい時なんですよ。やぎ座さんが真価を発揮するときって。限界を超えて、もうダメ、絶対に無理、出来るわけない……が、出来ちゃった、やれちゃった、ホメられちゃったみたいな?
実際、あなた自身、ラッキーが降ってきても、それほどありがたく感じないでしょう。
宝くじで1000万円当たるよりも、コンスタントに1000万稼げる人間になりたいと望むはず。え、宝くじのほうがいい? うん、私もそうですけれど、そこは、まあ、話の流れで「うん、そうだね」ってことにしておいておください。
こうしてお手紙を運んだりしておりますが、やぎって、山の羊と書くように、生息地が高山なんですよね。断崖絶壁も、器用に登っていきます。そこに食べている草を食べるために。牧草や野原でもよさそうなのに、なぜか、山なわけ。
話が少し飛びますが、岩茶ってご存知ですか? がんちゃと読みます。こちらも、高山に生えている葉っぱをお茶にしたもの。滋養強壮、香りがよいと評判で、近年、価格が急騰しています。超高級品、スーパーリッチたちの飲み物。で、そういう嗜好なんですよね。平地で丁寧に作られた玉露もいいんだけど、求めるのは、険しい山を登って人の手で摘まれる岩茶。大自然の贈り物。知る人ぞ知る特別な価値を知っています。
そこに強い意志の力が働きます。
絶対に手に入れる、手に入るはず。
なぜ、やぎは、山を登るのでしょう? なぜ、やぎ座さんは限界を超えるのでしょう?
それは、山を登ったものにしかわからない、限界を超えた人にしかわからない至福が待つからです。
というわけで、キツいです。
でも、キツいの、嫌いじゃないでしょ?
こんなに頑張って、バカみたい……で、ふふふって笑っちゃうでしょう?
そんな一年です。思う存分、駆け上がってください。行けるところまで行きましょう。世界の高みを目指して!