Tempalayのメンバーとして活動するほか、様々なアーティストに楽曲提供をするなど、多彩な才能を発揮しているシンガーソングライター、トラックメイカー、AAAMYYYさん。2021年8月18日に自身のセカンドフルアルバム『Annihilation』をリリースします。そんな彼女の魅力に迫るべく、ニューアルバムのことや、音楽に関心を持つようになった少女時代や留学時代のこと、そして猫を愛する素顔まで3回にわけてたっぷりインタビュー。3回目はGINZA読者のために猫にまつわる特別なプレイリストを公開! 前回のインタビューはこちら。
AAAMYYYさんニューアルバム『Annihilation』についてインタビュー。Vol.3猫が音楽に与える影響

――AAAMYYYさんは猫が大好きだと。猫用のインスタアカウントもお持ちです。
2匹飼ってます。ちょうど1年前から飼い始めて。オスとメスの兄妹猫。風鈴の風(フウ)と鈴(スズ)。風が茶白の男の子で、鈴が三毛の女の子。生後2ヵ月のときに保護猫を引き取ったんです。
――キッカケは何だったんでしょう?
猫を飼ってる友達が結構周りにいて。OKAMOTO’Sのショウ君もそうだし、カネコアヤノさんもそう。かわいいなあ、一緒にいたら楽しそうだなあ、って。コロナ禍になって家から出られなくなって、友達にも会えないし、荒んでいく自分しか見えず、ここは動物パワーがほしいなあ、と。それで保護猫を探したんです。
――いままで動物を飼った経験は?
長野の実家でゴールデンレトリバーを飼っていたことがあって。その犬の名前が「エイミー」っていうんです。
――ああ、AAAMYYYさんの名前はそこから。
そうなんです。あとは、合鴨とかニワトリとかも家にいました。
――鳥類が(笑)。猫も?
野良猫が庭に住んでました。ただ、両親がどうしても猫を好きになれなくて。すぐに追い払ってしまうんです。家の畑を荒らしたり、庭を荒らしたり、いろいろ理由はあったとは思うんですが、私はそれが納得いかなくて。いつか自分が飼うときは猫かわいがりする! って心に決めてたんです。
――猫はどんなところが魅力ですか?
人格というか猫格というか、個性がそれぞれハッキリしてるのが魅力的です。例えば、うちの場合、風は臆病で甘えん坊、鈴は気が強くて甘えん坊。2人とも基本甘えん坊ですが、それぞれの甘え方も違っていて。そこがすごくかわいいんです。
――しかし、猫飼い初心者で2匹いっぺんに、というのは大変だったりしませんか?
大変だけど楽しい。2人とも生まれたときから一緒にいたので、離れ離れにしてしまうのはかわいそうだなと2匹一緒に引き取ったんです。すごい走るんだなとか、すごいウンチするんだなとか、お風呂嫌いなんだなとか(笑)。発見はたくさんあります。
――猫を飼い始めてから曲調が変わったり、使う音が変わったとかはありますか?
あるかもしれない。猫が喜ぶ音を入れたくなっちゃうんです。猫っぽい音のするかわいい音を入れてみたり。音楽的にはすごく影響があるのかなと思います。
――生活とか考え方などは?
変わりました。まず、歌ものをあまり聴かなくなりました。最近は、SF映画のサントラばかり聴いていて。とにかく、「猫が寝るため」の音を研究したり、プレイリストを作ったりをよくするんです。あとは、もう、猫に合わせて生活してますし。
――寝る時間とか起きる時間とか?
朝、絶対起こされるんです。4時半とか(笑)。荒ぶる時間帯が夜と朝にあって。トイレハイ(注:猫はトイレの後に気分が高揚する)になるともう大変。部屋の端から端まで全力疾走。それで起こされてしまうんです。だからできるだけ、夜中にいっぱい寝てもらうようにして。
――ああ、それで猫が寝る音を研究しているんですね。
そうなんです。日中はだいたい寝てるので、夜、いかに静かにしてもらえるか、寝かせるかという、タスクが私には課せられています(笑)。
――よく、猫を飼うとどんどん数が増えてしまう人もいます。3匹目4匹目とほしくなりませんか?
いまは2匹の世界ができあがっているから難しいかな。たくさんいるとヒエラルキーができてしまいますし。でも、もうちょっと大きな家に住めたら、犬も飼いたいなって思ったりもするんです。
――そういえば、以前、テレビ番組の「関ジャム」に出演されたとき、レトロなお部屋にお住まいでしたね。押入を改造して作業スペースを作ったり。
残念ながら引越しちゃったんです。猫が不可の物件だったので。押し入れスペースすごく良かったんですけれど(笑)。
AAAMYYYの「猫」がテーマのプレイリスト
「ということで、「猫」を感じる曲をテーマにプレイリストを作ってみました。私が猫を感じると同時に、猫が好きな曲、猫がリラックスして寝るための曲を集めたプレイリストです」
01 THUNSERCAT「Funny Thing」
「ベーシストとしてよく知られているサンダーキャット。猫を飼い始めて彼の曲をすごくよく聴くようになりました。名前の通り、彼自身も猫飼い。楽曲が結構猫っぽいんです。これってもしかして、猫が爆走してるときの早さを表してるのかなって妄想したり。この曲は、うちの猫も好き。耳心地がいいみたい。7月にリリースされた新しいアルバム『It Is What It Is』からの曲です」
02 DOJA CAT「Payday(feat. Young Thug)」
「ラッパーのドージャ・キャット。もともと好きで聴いていたんですが、新しいアルバム『Planet Her』は面白いサウンドがいっぱい入ってるんです。紙をクシャクシャってする音だったり、ベルっぽい音だったり。猫ってそういう音が大好きなんです。彼女が猫を飼ってるかどうかはわかりませんが、猫っぽいセクシーな衣装を着たりすることもあるようです」
03 Nick Hakim「ALL THESE CHANGES」
「ニック・ハキムはブルックリンを拠点に活動するソウルシンガー。猫を飼い始めてからよく聴くようになりました。この曲をかけると猫がすごくよく寝るんです。彼とは共演したことがあって。おだやかで、食べるのが大好きな青年。とってもいい人です。わりと連絡を取り合ったりしているんですが、彼が猫を飼ってるかどうかはわからないんです。今度聞いてみようかな」
04 Sen Morimoto「Jupiter」
「京都生まれでシカゴ在住のセン・モリモト君。彼も猫を飼っているんです。共演したときに、猫の話になって。曲も猫に影響を受けて書いたりしてる? って質問したら、そうじゃないとはかぎらない、と。猫が寝るようなBPMで作ろうとか、そういうことをするフシはあるかも、って言っていました。猫がいつも近くにいるとそうなるのかも。穏やかになりたいって思うから。ちなみに、私の今回のアルバムにもそういう曲はあったりします。予約特典についているソノシートに入ってる曲はそう。猫がめっちゃ寝ます(笑)。人間も寝ちゃいますけど」
05 Le Makeup「Moon Hit」
「ル メイクアップは大好きなトラックメイカー。彼も猫を飼ってるんです。これは最近リリースした最新シングル。耳障りのいい声、いい音、落ち着くリズム。猫も私も穏やかになれます。彼自身もとってもかわいい」
06 edbl「No Pressure」
「エディブルも猫を飼っています。これは彼の最新シングルですが、今年出たアルバムもすごくいい。猫飼いの人の曲はみんな好きです。彼自身は歌は歌わないので、シンガーはフィーチャリング。彼とは一緒に曲を作ろうと話をしている最中。これからが楽しみです」
INFOMATION

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AAAMYYY
シンガーソングライター/トラックメイカー。2017年からAAAMYYY名義でソロとして活動スタート。2018年よりTempalayに正式加入。様々なアーティストとのコラボレーションや、楽曲提供、CM歌唱提供などを行うほか、モデル活動も。幅広い活動は注目を集め、2019年にファーストフルアルバム『BODY』をリリース。2021年8月18日に待望のセカンドフルアルバム『Annihilation』を発表。8月20日には「FUJI ROCK FESTIVAL’21」、8月28日には「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2021」にいずれもTempalay として参加。