恋愛をしなれていない頃と、いろいろ経験を積んだ後で、何がちがうって、「好きの度合いにもいろいろある」ってことを知ったことでしょうか。
これを知ってるのと知ってないのでは、実は雲泥の差。なんですよねー。
どういうことかというと。
人間て、相手に対して、「もうすっごく好き、何をされても好き!嫌なところも全部好き!」っていう、200%好きな状態から、「ほかの人と比べれば、やっぱりこの人っていうくらいは、好き」な90%くらいの好きとか、「冷静に考えれば、好きかも?」な50%くらいの好きとか、「もしかしてこれから好きになるかもな・・」な、発展途上の30%くらいの好きまで、いろいろな度合い、風合いで、好きになってるのが普通。
しかも、その好き具合は、株価のように、いろいろな要因で刻々と変化する。
決して、少女漫画みたいに、「初めて会った時からズキューン!と好き!何があっても揺るがないくらい、好き!」みたいな、金太郎飴のようにいつ切っても同じに好きなわけはなくて。
最初は、すっごく好きだった人でも、何かあった途端に、サーっと冷めて、「別にどうでもいいかも」ってなったり、逆に、「まあまあいい子だな」と思っていたのが、ある日突然すごい魅力的に思えてきて、「もう誰にも渡したくない!」っていうくらい好きになることもある。
様々に変化して、上がったり下がったりするのが、みんなが「好き」と呼んでいる感情の正体。
なのに、恋愛初心者だと、この気持ちの変化がいまいち頭にないことが多い。
最初に、「好き!」って思ったら、ずーっと100%の好きでいる、と思い込んでいるし、逆に、最初に「好きじゃない」って思っているなら、そのまま変わらないって思ってる。だから、無駄に、恋愛の出だしで、相手に「好きなの?嫌いなの?」って詰め寄っちゃうし、一度好きだと言われると、そのまま相手が自分をずーっと好きだと思って甘えてしまう。そんなことは、人間だもの、決してないのにね!
そもそも、恋愛の初期段階って、まだ相手のことを完全に理解できてないし、ただの一方的な思い込みだけで相手を見ていることが多いです。
その初期状態では、そこまで相手に好きだと思えなくても仕方ないし、逆に、知りもしない相手をカーッと好きになって、のぼせてしまうことのほうが危険です(知りもしない相手に勝手にのぼせるのも、恋愛経験が少ない人ならではなんだけど)。
恋の始まりは、お互いに、「あれ?もしかして、この子のこと好きかも?」「ん?彼って意外と一緒にいると楽しいかも?」くらいの気づきがちょうどいい。それから二人が同じくらいのテンポで近づいて行って、近づいたり離れたりしながらお互いを知り合っていくうちに、どんどん、「この人しかいないんじゃないか」って思うようになって、それからようやく付き合う、くらいがいい。