もともと私は、家を片付けるのが苦手なダメダメ女子なんですけど。20代で一人暮らししてるころ、本当に部屋が殺風景で、今思っても、「まったくモテそうにない!」生活をしていました。
恥ずかしい話ですが、引っ越し後の段ボールをいつまでも出しっぱなしにしてて、テーブルもまだないころは、段ボールの上で食事してたり。(うわ、文字にするとダメさが際立つ・・・)
そんな頃の私の発想ってなんだったかというと、「これは所詮かりそめの暮らしだから・・・」だったんですね。
つまり、どうせすぐに、結婚して誰かと出て行くんだから、この家にそんなに手をかけたり、金かけたりしてもしょうがないじゃん!って。(あ、笑わないで〜!)
いや、まさかその頃は、自分が40になるまで結婚できないとは知りませんでしたから!普通に20代後半で結婚する気でおりました。(笑)
いや、脳天気なもんですね。20代の私。今だったら、過去の私の首根っこをつかまえて、目の前に座らせて、とっくりと説教しますね。間違いなく。
何がダメって、要するに、「人まかせ」なのがだめ。ホント、だめ。
誰かとここを出て行くときがいつか来る、と妄想するのは勝手だけど、なぜ!それまでの間も、快適に暮らそうと思わないんだ!なんか、誰かにそのワンルームから連れ出してもらうって思ってないか!他力本願もいいとこじゃないのか!
その頃の私って、ホントに、恋愛で人生逆転、って思ってた。疑うこともなく。
好きになった人によって、たとえば海外に行けるとか、金持ちになれるとか、知的な好奇心が満たされる生活が送れるとか、なんかそういう妄想ばっか描いてた。だから、いつも自分にはないものを持ったキラキラ輝く素敵な人を好きになって、あこがれて、あこがれて、片思いして、妄想ばっかたくましくして、・・・最後は振られた。
そりゃそうだ、と今は思う。
男だって、慈善事業で生きてるわけじゃないんだし、何が楽しくて、私のような取り立てて美人でもない平凡な女を、そんな段ボールが積まれたワンルームから救い出すのかっていう話。
恋は、別に、あっと驚くドリームストーリーではない。
自分のレベルに合ってない人がいきなり好きになってくれることはない。
偶然幸せになるなんてことはあり得ない。
自分が重ねてきた暮らしの、その一歩先。延長線上に、ほいっと置いてあるような、そんな出会いが、正しい出会いだったりする。
そんなことに気づかないまま、かりそめ暮らしをしてた私でしたが、さすがに、30過ぎた頃に、ようやく気づきました。
このまま待っていても、誰も救い出しには来てくれない。だから、このワンルームからは、自力で出るしかない。って。
そこからは、自分一人でも幸せな暮らしが送れるよう、あれやこれや考えて、試行錯誤して、もっと大きな部屋に引っ越したし、パソコンも買ったし(それまではパソコンすら持ってなかった)、新しい趣味も見つけた。