たまに、片思い症候群の女の子がいます。
いつでも、恋と言えば、片思い。自分が胸をキュンキュンさせて誰かを好きで、追いかけるのが好き。なんなら、向こうにちょっと冷淡に扱われると余計燃え上がる。
逆に、自分のことを好きになってくれる男にはまったく興味が持てない。
そういう人、いません?いるでしょ?
自分に振り向かない男ばっかり好きになる子って、要するに、「自分なんかを好きにはならない」彼が好きなんだと思うんですよ。自分のことを、自分自身もあまり好きじゃない。もしくは、自信が持てずにいる。だから、自分のことを好きだーって言ってくる男は、なんだか信じられない。
「は?なんで私なんかを好きとか言ってんの?気持ち悪い!」ってね。
これ、私も、若いころそうだったから分かるんです。なぜか、自分を好きになる男が気持ち悪いと感じる病!(笑)
その反面、自分には振り向かない、クールに見える(でもちょっとやさしいところもある)男にクラっと来ちゃう。そういう男性は、素敵に見える。安心して、どんどん好きになっても大丈夫って思える。だって、自分には振り向かないから。
でも、これ、ホントは不幸な発想なんです。
自分のことを好きにならない男しか好きになれないんじゃ、永遠に平行線ですから。
もしかすると、自分がそういう、自分に対してクールな男ばかりを選んでいるっていう自覚すらないのかもしれない。だとすると、ますます危険です。
だって、そういうクールな男が、一生自分に振り向く可能性なんかないってことを知らずに、「いつかは私を好きになるかも!」って意味の分からない期待をしちゃってるわけだから。
大事なことは、自分にクールな男は、自分を好きじゃないからクールなんだ、という事実に気づくこと。誰しも、相手を好きで、本気でいるなら、もっと相手の顔色をうかがうし、自信も持てずにドキドキ相手の顔をうかがうものなんだって、簡単なカラクリに気づくことです。
男ってのは、案外わかりやすく、単純な生き物です。自分が好きな女の子、本気で好きな子には、つい、ビクビクした態度だって取るものです。
それだけ慎重になるからね。好きな子相手だと。失敗はできない!って思う。
普通の男性はみんなそうだと思います。
もし、そうじゃない男がいるとしたら、それは、百戦錬磨で女ったらしの経験豊富な男。
よほど恋愛に自信がある男ですから、そんじょそこらの女の子では手に負えないと思ったほうがいい。何股かけてても平気だったり、興味が次々移り変わって行ったりね。
見た目がそんなにイケメンじゃなくたって、自分はモテるって自信がある男はいます。
そういう男は、一人にそんなにこだわらないから、特にビクビクしたりもせずに女の子を口説けるんです。そういう男子はなかなか手ごわいのでご注意を。
恋愛部長「大人の恋の歩き方」vol.12 自分を好きな男をどう思う?

そうではなく、普通に、彼氏候補として現れる男の子たちは、自分を好きならば、決まってちょっと自信なく見えるもの。こちらをうかがっていたり、はたまた自分の顔色をうかがって、一喜一憂したりするものなのです。
それをしないで落ち着いてるとしたら、やせ我慢してるか、もしくは、こっちにまったく興味ないってことだから!そこ、「大人で素敵~」って赤くなってる場合じゃないです。
男の人は、誰しも、恋愛の前ではピュアです。
よく女の子が、「だまそうとしてるんじゃないか!」なんて疑心暗鬼になってたりしますが、そんなに悪いこと考えてる男なんか、そんなに世の中いませんて。(もちろん、悪い男もいるにはいますが、そこまでみんなが思うほど、そこらじゅうにはいないと思う。)
で、もしホントに幸せになりたいなら、自分を好きになって、どぎまぎしている男を見て、「キモ!」ではなく!!!!「かわいいな・・」と感じる感性が必要なんです。
男性は誰しも、子どもみたいなものです。子どもみたいに無邪気だし、ピュアだし、ロマンチックで夢見がちだし、実は弱虫で、好きな女の子に振られたらショックで引きこもってしまうほど繊細なんです。ガラスのようなプライドを後生大事に抱えて生きているんです。
そんな男性の、精一杯の強がり、やせ我慢やら、一生懸命こちらをうかがって気に入られようと必死になっている姿は、「かわいい」以外の何物でもありませんよ!
そこ、かわいいと思えないと、男なんて生き物と結婚なんかできません。
それなのに、片思い症候群の女性は、女性の側がどこか夢見がちだったりして、男性の理想像が現実からかけ離れちゃってることが多い。
男たるもの、クールで、落ち着いてて、女の子相手にワタワタしたりしないって、幻想を抱いてたり。そんなはずないのにね。だから、自分を好きになってくれた男性が、なんだか頼りなく思えたり、素敵に思えなかったりしちゃうんです。時には、キモイって思ったりね。
でもそれは不幸な思い違いですよ!
男性は、誰だって、本気で好きな女の前では情けないものなんですから。
その情けない姿こそ、愛おしいものなんです。それが、自分を誰よりも大事に、壊れ物みたいに扱ってくれている証拠なんですから!
いざ結婚する時も、絶対に、自分を大事にしてくれない自分勝手でクールな男なんかより、自分に気を使ってくれて、不安げに周りをうろうろしてくれる男のほうが断然幸せになれますよ。愛されているっていうのは、何にも増して幸せなことなんですから。
もちろん、自分が好きでもない男と付き合え結婚しろとはいいません。でも、自分を好きにならない男をいつまでも追いかける癖は改めないと、一生そのままです。
せめて、自分がいいな、と思った男が、自分を好きになって、オロオロしたり、どぎまぎしたりし始めたら、その姿を見て、「かわいい!」とキュン!となれるマインドだけは持っていてほしい、と思います。その気の持ちようだけで、今までは逃してきていた幸せな出会いが、目に入るかもしれません。
どうか忘れないでくださいね。自分を好きになってくれない男なんか追いかけても、幸せにはなれないってこと。
あなたが幸せになる道は、あなたを好きになってくれる人を心から愛することにしかないんです!
🗣️
恋愛部長
20代に恋愛で失敗を繰り返したことから、様々な独自の恋愛理論を編み出し、2008年から恋愛ブログ「恋はいばら道」をスタート。過去の失敗談を披露したり、多くの人の恋愛相談に乗ったりしている。私生活では、38歳で留学を機に当時結婚を考えていた彼氏と別れ、40歳で知り合った現在の夫と結婚、出産。現在は、広告代理店で働くかたわら、1男1女を子育て中。著書に、『28歳からの必勝ルール~恋愛部長の恋のムチ』『にっちもさっちもいかない恋がうまくいく本』(大和出版)。
HP: http://renaibucho.com
NOTE(恋愛相談): https://note.mu/renaibucho
🗣️
カシワイ
装画や挿絵などのイラストレーションや漫画を描く。リイド社より単行本『107号室通信』を刊行。
HP: sankakukeixyz.wixsite.com/kfkx
instagram: @kfkx_
twitter: @kfkx_