乃木憂助(堺雅人)と父・ノゴーン・ベキ(役所広司)の関係はどういう決着を見るのだろう。共に濃密な時間を過ごしてきた野崎(阿部寛)、薫(二階堂ふみ)、ドラム(富栄ドラム)たちの運命は? ドラマを愛するライター釣木文恵と漫画家オカヤイヅミが『VIVANT』(TBS日曜夜9時〜)最終話を振り返ります。9話のレビューはコチラ。
考察『VIVANT』最終話。続編の気配たっぷり!
豪快などんでん返しの連続、アトラクションのようなドラマの興奮がまだ収まらない

考察『VIVANT』最終話
主要メンバーが
最終回に再集結
破格のスケールで始まった第1話から3か月、毎週視聴者を虜にしてきた『VIVANT』が最終回を迎えた。
別班の任務としてテントに潜入していたことが明らかになった乃木憂助(堺雅人)。そんな乃木の行動を全て理解していた父、ノゴーン・ベキ(役所広司)。乃木と黒須駿(松坂桃李)を解放し、改めて力を貸してほしいと頭を下げるベキに、二人は別班として協力する。
テントに対する疑念が変化するきっかけが、善悪を判断できるというジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)のリアクションによるものだったり、ここに来て「スネイプ社」の言葉から「乃木はスネイプ先生だったんだ!」とハリー・ポッターが好きすぎる野崎守(阿部寛)の勘があまりにも鋭かったりと、思いがけない要素も挟み込みつつ、乃木がテントに潜入した経緯が明かされた。
ここからはフローライト採掘権奪い合いタイムに突入。序盤で出てきた西岡大使(檀れい)や外務大臣ワニズ(河内大和)が再登場。テント側と力を合わせていたはずのベレール興産、ゴビ(馬場徹)が裏切り、フローライト採掘の主導権を政府とともに奪おうとする。そのことを事前に掴んでいた乃木らは、野崎に協力を要請。チンギス(Barslkhagva Batbold)の活躍もあり、日本側を引き入れることで無事、主導権を手に入れることができた。過去の回で裏切った仲間を問答無用で葬り去る残虐さ、ノコル(二宮和也)が犯罪に加担しないようにしていたことが、ここで生きてきた。
西岡大使とともに交渉のテーブルについていた日本側のオリベ化学、蘇我。このたった数シーンのために小林隆が登場したのは贅沢でうれしいサプライズだった。
Edit: Yukiko Arai