俳優を輝かせ物語を彩る衣装は映画の見どころ。日頃からコーディネートを提案する16名が認めるコスチュームが魅力的な一本を教えてもらった。連載 #ファッションで選ぶマイベスト映画 より。
🎨CULTURE
スタイリスト嶋﨑由依が選ぶ、衣装が魅力的な映画『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』
ファッションで選ぶマイベスト映画vol.14
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』
(2001)
ワードローブの制服化が
個性を爆発させている
アクの強いキャラが一堂にそろうDVDケースのヴィジュアルにノックアウト。“パケ借り”をしたそう。
「出てくる全員が一筋縄ではいかないタイプ。複雑な内情も含めて、とても愛おしいんです。そして皆、毎日決まったファッションを貫いています。そのため3人の子どもが大人の俳優に変わっても、服装を見れば誰なのかが一目瞭然。私の推しはやっぱりマーゴ(グウィネス・パルトロウ)。彼女はファーコートに〈ラコステ〉ポロシャツワンピと〈エルメス〉バーキンがお決まりのスタイルです。なかでも、22年ぶりに戻った実家にある彼女のクローゼットは見もの。色違いのポロシャツワンピースとローファーがずらーっと並んでいるんです。贅沢な光景を目にして、思わずテンションが上がりました」
![3人そろって天才児。テネンバウム家の長男(ベン・スティラー)はビジネスで巨万の富を得て、長女のマーゴは劇作家となり、次男(ルーク・ウィルソン)はテニス選手として活躍。幼くして成功するも、父(ジーン・ハックマン)が家を出たことで一家は離散。ウェス・アンダーソン監督が世界に知られる契機となった異色コメディ。©2001 Touchstone Pictures. All rights reserved. ディズニープラスで配信中](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fapi.ginzamag.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2024%2F04%2Fstylistfilm-02-10-1416x944.jpg&w=3840&q=75)
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嶋﨑由依
しまざき・ゆい>> 好きな分野はアクション、サスペンス、ミステリー。韓国の俳優ソル・ギョングの出演作は見逃さないようにしていきたい。
Text&Edit_Mako Matsuoka