文化的活動の担い手として波に乗る方々に、今年これまでに触れた中で印象的な作品ベスト3を聞いた。以前からある本や映画でも、読んだり観たりしたのがこの半年ならOK!独自の視点に興味津々だ。短期連載「2024年上半期のマイベストカルチャーを教えて!」第3回は、アーティストのMISATO ANDOさん。
MISATO ANDOさん、2024年上半期のマイベストカルチャーを教えて!
ドラァグショー
『OPULENCE』
敬愛するキース・ヘリングがゲイだったということもあり、興味を持ち始めたドラァグカルチャー。5月に日本でイベントがあると知って、ドキドキしながら、一人で会場のZepp Shinjukuへ。もう、華やかなパフォーマンスに圧倒されました!ショーの最中、背景に流れる映像も豪華でユニークだし、声色を変えながら歌ったり、口パクでダンスしたり……人によって魅せ方や美しさを際立たせる表現方法が異なるのも、面白かったです。それ以降、YouTubeでドラァグクイーンのメイク動画などを観るように。別人級のメイクが圧巻のサーシャ・ベロアさんが最近は気になっています。
映画
『ラブ&ポップ』
友人からすすめられて、動画配信サービスで観ました。この作品で描かれる価値観、自分の身体を売ってまで欲しいものを手に入れようとする女の子の姿には、現代の日本の社会問題と重なるところがありました。ビデオカメラによる粗い画質に平成らしさを感じて、懐かしさを覚えると同時に、彼女たちを生々しく映し出していたのもよかったです。今の若い人にこそ、おすすめしたいです。
Text_Minori Kitamura