キャッシュレスで買い物を楽しみ、タピオカをたくさん飲んでラグビーに湧いた2019年。一年経つのがどんどん早くなるけれど、好きなものは増え続けるからDigるのはやめられない。そんな好奇心旺盛に今年もめいっぱい楽しんだみなさんに、“2019年のMYベスト3”を聞きました。夜な夜なスナックに通う、フリーランスPR・小林布結里さんのベストスナックとは?
2019年のMYベスト。PR、小林布結里さんのスナックBEST3

小林布結里/PR
@fuyurikobayashi
ママ、あるいはマスターが作る、奔放な愛と無秩序がカオスとなって、異次元な調和を生み出す場、それが私にとってのスナックです。私が好んで向かうスナックは、お若い方はあまりいないローカル感の強いお店です。平均年齢は50代〜80代のママとお客さんが集うお店がベスト・スナックですね。
その世代が織りなすスナックという名の舞台では、まるで昭和映画のような、温かくも不安定な人情物語で絶妙な世界観が作り上げられており、平べったい表現力が当たり前となってきた日常に風穴を開けてくれるのです。
そんな私の、素敵なお店と出会い歌った令和元年スナックライフ。今年がどんな一年だったか、ナイス・スナックBEST3を、そのスナックで響いたソングと共にご報告します。ご紹介する全てのお店が、2時間飲み放題・歌い放題3000円という良心的な点にもご注目です。
1.二人の巣鴨(巣鴨)
おばあちゃんの原宿にある、なかなか前衛的な壁紙をあつらえた名店。演歌歌手の今牧昭隆さんがマスターを務められています。店名でマスターの代表曲でもある『二人の巣鴨』は、曲名のイメージではしっとり演歌かな、と思っていましたが、まさかの音頭テイストの軽快ソングでした。初めて聴くまったく知らない曲でしたが、妙に沁みて今年のナンバーワン・スナックソングとさせて頂きます。訪れると、もれなくマスターのCDやカレンダー、自身が出演されたBS番組を焼いたCDRまで頂けます(お名刺はラミネートで)。生き方や人へのホスピタリティについて、どうすればいいのか迷った時は、迷わず「二人の巣鴨」へ行ってみてください。答えはラミネートに包まれています。
2.スカーレット(祐天寺)
私の中での好きなスナック様式美として、背面ガラス貼りでスタンドマイクがある事が高ポイントです。偶然入ったスナックがそんな内装であったら、心の中で「ありがとうございます」と思います。小上がりのステージになっていたら、尚のこと「ありがとうございます」。スカーレットは、まさにベストなステージなのです。私が好むスナックでは、90年代の曲が「最近の曲」で、最新曲は「よくわからない曲」と言われる事が多い印象。この日はお通しのママの唐揚げが心に沁みて、大黒摩季さんの『ら・ら・ら』を熱唱させていただきました。
3.あいⅡ(二子玉川)
常連さんは大体古希を過ぎていらっしゃる、地元で長く愛されているスナックです。そんな常連さんとコミュニケーションを図ろうとする際は「あの、デュエットをご一緒できませんか?」とよくお願いします。この年代の方は、皆さんこぶしが効いていらっしゃいますから、デュエットを通して昭和のいぶし銀を学ぶことが出来るのです。この日は桂銀淑&浜圭介さんの『北空港』をデュエットさせていただきました。「人生まだまだ青二才だな」。そう感じる心のデュエットも、ナイス・スナックタイム。
【番外編】〜あんな日もスナック、こんな日もスナック〜
これからも趣味でも仕事でも、いつかは将来も、このカオスで奥深いスナックの世界に触れて行きたいです。2020年はどんなスナックに出会えるかしら。
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小林布結里
セレクトショップのマネージメント・プレスを経て現在フリーランスPR。夜は週に数日、老舗会員制バーにてホステス業も行っています。「ら」抜き言葉、「ヤバい」の多用が苦手です。趣味は飼っている老犬の世話。
instagram: @fuyurikobayashi