独創的な活動を展開している人たちは自宅もオリジナルな魅力たっぷり。個々の感性が作る心地よいインテリアが素敵な暮らしを覗いてみました。
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美意識を凝縮させてサロンのような趣に|クリエイターたちの快適空間に潜入 vol.8 会社員、アーティスト・田辺美那子さん

美意識を凝縮させてサロンのような趣に
田辺美那子
会社員、アーティスト
ペールグリーンの壁にモノトーンの床。そこに赤のパントンチェアがよく映える。殺風景だったマンションの一室を大胆にリノベした田辺美那子さん。インスピレーションは雑誌から得たという。
「昔『POPEYE』に載っていたイタリアの男の子の部屋が素敵で、一人暮らしをするならこういう雰囲気にしたいなぁって。床と壁の相性を考えて、赤を差し色に。ミッドセンチュリーやポストモダン、スペースエイジなど好きなテイストの家具や小物を選んでいます」
かつてクローゼットだった場所は扉を外し、壁一面のシェルフにした。画集やオブジェ、DVDなどが収まっている「レコードが置けるように奥行きを深めにしています。私の性格上、断捨離はできないので、これ以上ものが増えたら、棚板を動かしてうまく収納しないと」と笑う。
理想を具現化した一人暮らしの家では、お気に入りのアートを眺めたり、絵を描いたり、ウイスキーを飲みながらピアノを弾いたりして過ごす。田辺さんの暮らしぶりを聞いていると、“生活芸術”と訳される“アール・ド・ヴィーヴル”というフランスの言葉が浮かぶ。
「美術館やギャラリーにいる時間が好きで、日常生活でもアートや音楽、デザインに触れながら過ごしたい。それが豊かな人生につながると思います」
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田辺美那子
都内の百貨店に勤務。学生時代から絵画制作を続け、不定期で発表や販売も。
Photo: Yuka Uesawa Text: Mariko Uramoto