京都通信でおなじみのライターYが香港でバケーション。食にアート、ホテル、ファッション、お土産話まで、めいっぱい楽しんだ旅の記録を3本立てでお届けします。Vol.1は真っ先に訪れたい最新マスト・ゴー・スポットをピックアップ。
ライターYの香港通信vol.1
2023年秋最新版、アップデートされた注目スポットへGO!

現代アートに歴史的建造物のリノベ施設、新スポットが続々!
突然ですが香港と聞いて、みなさんが真っ先に思い浮かべるのは何ですか?私にとっては飲茶、ダブルデッカー、そしてウォン・カーウァイの映画に出てきそうなエレベーターのない高層アパート。食べ物が美味しくて、そこはかとなくイギリス時代の文化が残っていて、街並みが強烈に面白い。大好きな場所の一つなのですが、この夏幸運にもこの街を訪れる機会に恵まれ、遊び尽くしてきました!

6年ぶりの香港は、ストリートもお店も、新しいスポットがたくさんできて、さらにパワーアップした印象。まずはコロナ禍中の2021年11月、ビクトリア・ハーバーを望むロケーションにオープンした巨大ミュージアム「M+」へ。表参道のプラダビルで知られるヘルツォーク&ド・ムーロンをはじめとしたグローバルチームが手がけた建物自体も見応えがあるし、全館に計33のギャラリーを擁する規模感もすごい。草間彌生のインスタレーション作品も観ることができます。

「M+」の数あるエキシビションのなかでもGINZA読者に響きそうなのは、来年4月まで開催中の「Madam Song: Pioneering Art and Culture in China」展。
この展覧会の主役であるマダム・ソンこと宋懷桂(Song Huai-Kuei)は、1980年代から90年代にかけて活躍したアーティストであり実業家。パリの老舗レストラン「マキシム」を北京に進出させた人物であり、そこをサロンとして中国を訪れるアーティストやクリエイター、ビジネスマンとのネットワークを築き上げたネットワーカーでもあったのだそう。
〈ピエール・カルダン〉のアンバサダー的な役割を果たし、中国初のモデル養成スクールを立ち上げ、映画『ラストエンペラー』にも出演。とにかく多彩で華やかな彼女の人生と、エレガントファッションに目が釘付けに。
Photo and Text: Hiroko Yabuki