ginzamag.comの人気連載がGINZA本誌3月号「個性あふれるお部屋」特集に登場!俳優の伊藤万理華さんはいつだって好奇心に富んで創作意欲はノンストップ!尊敬するクリエイターの頭の中を覗き込むべくとびきりギークなお部屋へ。
伊藤万理華「誰かのホーム・スイート・ホーム」 特別編 vol.3
AYANOさん
上京後、モデルとしての活動をスタートするも、自分が出るよりも企画を作る側へのリスペクトと関心が積み重なった結果、部屋で完成できる陶芸やタフティングの創作に目覚めたAYANOさん。その技術はいつの間にか趣味の領域を超え、クライアントワークを手がけるまでに。まさに、伊藤さんが太鼓判を押すクリエイティブガール。邂逅してすぐに共感しあった作ることへの意欲、深夜にタフティングに没頭したよい思い出も。タロット占いまで始まるカオスなお部屋取材をどうぞ。
伊藤万理華(以下、伊藤) AYANOちゃんの部屋には以前からよく遊びに行ってて、ここに引っ越してからお邪魔するのは初めてなので今日はうれしいです。新しいお家はどういう基準で探していたの?
AYANO ここは去年の秋に見つけて即決したスタジオ兼住居の物件。決めては広くてものづくりしやすそうだから。音が出るタフティングの作業ものびのびできるんだよ。
伊藤 AYANOちゃんと初対面した日、同い年で、しかも漫画とアニメが好きと知って意気投合したよね。モデルさんとして紹介されていたけど、趣味で面白いものをたくさん作っていることにも驚いて。グラフィックやタフティングの作品を見せてもらって「私もやってみたい!」と伝えました。粘土の楽しさを教えてくれた師匠です。
ニットもセラミックも気が済むまで作る
AYANO ファッション誌や広告の撮影現場で、フォトグラファーさんやスタイリストさんがムードボードを作ったりするのを目にするじゃないですか。自分がモデルとして現場に入った時にそれを初めて見て、ひとつのヴィジュアルを作る熱量って、事前に準備してきたクリエイターさんたちに比べると、モデルが1日で追いつくのはなかなか難しいと感じました。なぜこのコンセプトなのか、なぜこのメイクになるのか。作る背景の方をもっと知りたくて。モデルの仕事を始めて割とすぐに、自分が表に出るよりも、作ったものを世に出したいという思いが大きくなっていたんです。
伊藤 その気持ち、すごくわかる。私もグループにいた頃、出演する作品の絵コンテがどうやって出来上がるのかに興味があって。現場で監督さんたちの話を聞く時間に、刺激を受けまくっていました。AYANOちゃんに出会った時、同世代であるのはもちろん、同じ感覚で、そういう話をできることがとにかくうれしかった。しかも、ただ喋るだけじゃなく、一緒に粘土とかこねながらああだこうだ言い合う時間を過ごせることも最高。
AYANO 深夜に家に来て、タフティングしながら悩みを聞いたりしたよね。
伊藤 そうそう。モヤモヤしている日に、AYANOちゃんに優しく耳を傾けてもらいながら。あの時間は本当に癒やされた!
伊藤 私たちは基本、いつも一緒に手を動かしているよね。
Model_Marika Ito Photo_Takao Iwasawa Text&Edit_Satoko Muroga Title logo_AYANO