“FOODIE”なあの人を誘って
#06
モゴ
[経堂]
毎日でも通いたくなる
丁寧で優しいローカルの味
経堂駅前のすずらん通り商店街を10分ほど歩いたところに、青いドアが目印のコリアン食堂ができた。中は真っ白な壁と半円のテーブル、ペールピンクのカウンターがあり、穏やかな空気が流れる。ここはエディトリアルデザイナーから料理人に転身した山口泰子さんが、ひとりで切り盛りする。15年程前から現地に通っているという韓国好きが高じて、今年オープンさせた。
メインの麺やごはんにおかず3品がついた定食が中心で、昼も夜もいただけるのがうれしい。メニューには、ゴンドゥレパッ(高麗あざみの炊き込みごはん)やコングクス(豆乳の麺)など聞き慣れない名前も。「高麗あざみは山菜の一種で、お茶の葉のような香り。旅行先で出合って感動した郷土料理なんですよ。日本ではトッポッキやヤンニョムチキンが有名だけど、それしか知らないのはもったいない!辛くない素朴な料理もいろいろあることを紹介したくて」と、山口さん。
出汁を丁寧にとり、ベースとなるコチュジャンも自家製にこだわる。大豆は省き、もち米をベースにした軽い味わいに。ビビンパの豚そぼろは塩麹で仕上げてさっぱり。ナムルはニンニクや胡麻油を控えめにすることで野菜本来の味を引き立てている。だから山口さんの韓国料理は胃にもたれず、体が元気になりそう!近所にこんな店があったらいいな。今度は辛いものが苦手なあの人を誘おう。