それは、部屋のなかの小さな別世界。器と水を用意して、好きな生き物を入れて作る宝箱。
インテリアとしても癒しとしても機能する、真似したくなる水槽を見てきた。
心潤すアクアリウムvol.1 小さな水槽にエビや魚…美しい風景はインテリアにも◎

光るお魚たち。
「とにかく水を眺めるのが好き!」。物心ついたときから魚の虜だというふくしまさんの水槽歴は長い。最近は、ピンポンパールなる金魚と、青色のベタ、ミナミヌマエビが家にいる。メカを駆使した水槽作りもしたけれど、世話の手間を削ぎ落とした今の形に着地。長期間家を空けても平気なメンツがこころ強い。ガラスの器はいくつも持っていて、時々気分で変えてみる。(ふくしまアヤさん/スタイリスト)
見事な全方位体制に。
45cmキューブの中央に、大きな流木。そこにいろいろな水草がくっついて、どこから見てもバランスのとれた水景に。流木を固定していないためメンテナンスも楽々。木の下に空間があり、水底をよちよちと歩くコリドラス類(写真上)にもマッチする。ここにはなんと6種もコリドラス類がいて、その上を色鮮やかなドイツ・ラミレジィがすぃっと泳いでいく。(柴田大平さん/映像ディレクター)
魅力満載。
レイアウトに凝った時期もあったけど、今は「庭園はつくりたくない」と、同じ原生地の魚や植物を入れるだけ。松端さんはこれを“ワイルドアクアリウム”と呼んでいる。南米原産のエキノドルスが生い茂るこちらも、トリミングなどはせず生命の赴くままに。水中には、同じく南米出身のレッドファントムテトラを発見!自然の状態に近づけているので、水替えなしでも濁らない。(松端秀明さん/デザイナー)
西アフリカの水景。
30cmのキューブ型水槽に、西アフリカでよく見られる水景を再現。ボルビディスやミクロソリウムトライデントといった、たくさんのシダ植物を配置した。水面から頭をのぞかせているヤマザキカズラは水底に根をはる抽水植物で、最近、アクアリウム界で人気がある種。クリアな水質や美しい構図が保たれているのは、こまめな水換えや葉のカットなど手入れの賜物。(山上高明さん/CGアーティスト)
お城に住まわせて。
水の中で世界観を作っていく楽しさに魅了されたアクアさんは、複数の水槽を日々管理。苔を育てる瓶や水草培養用の水槽もある。お城には、小さな淡水フグ・アベニューパファーが住んで5ヶ月。青々と生い茂るニューラージパールグラスの上をふわっと泳ぐさまにキュン!魚たちを眺めながらお酒を飲む時間もまた乙。次なる野望は、陸上植物も一緒に育てるアクアテラリウムと、亀!(アクアさん/webライター)
雄大な風景。
書類で散らかる会議スペースをキレイにしようとアクアリウムを導入。小さな水槽の中に見えるのは、まるで、山がそびえ立っているかのような、雄大な風景。空調設定などが難しいオフィスゆえ、水に溶けづらい水草や、ストレスに強い魚であるアカヒレを。「目の保養になるし、たまにエビの脱皮が見られることもあります」と、働く人の心を和ませている。(OPTIS Japan/設置・エイチツー sensuous)
vol.2で紹介したアクアリウムはこちら。
Photo: Ichisei Hiramatsu Text: Aya Shigenobu