独創的な活動を展開している人たちは自宅もオリジナルな魅力たっぷり。個々の感性が作る心地よいインテリアが素敵な暮らしを覗いてみました。
温かみある木目と漆喰の白壁に囲まれて|クリエイターたちの快適空間に潜入 vol.5 菓子作家・土谷未央さん

温かみある木目と漆喰の白壁に囲まれて
土谷未央
菓子作家
5年ほど前から土谷未央さん夫妻が暮らすのは、1階に菓子製作の工房、2階にグラフィックデザイナーの夫の仕事場、そして3階に住居と、すべてを盛り込むべく土地を探すところから始めて建築家に設計を依頼した戸建てだ。
ここで紹介するのは3階。「ナチュラルなウッドと調湿効果に優れた漆喰の白壁を基調に、北欧建築を参考にしました。リビングの壁に作りつけた収納は、手頃な価格のラーチ合板を活用し、家具職人に作ってもらったもの。跳ね上げ式の扉で、中にはDVDを入れたり、読みかけの本をしまったり。キッチンのオープンシェルフまで横長なアクセントが連なっています」
工房は菓子作りのためのすべてを備えた本格的な調理室が1階にあり、当初はそこにこもってばかりだった。ところが、体調を崩したり、コロナ禍の影響もあり、さほど重要視していなかった住空間が、最近の主な居場所に。以前のように友人が集まることも少なくなったことから、リビングから大きなテーブルを撤去して、夫妻がそれぞれ好きな位置で使える小ぶりな丸テーブル2点を発注。
また、パソコン作業や食事に向いたコの字を伏せたようなシンプルなデスクも追加。生活スタイルとともに家具を最適化している。
「体のことを考えて、びわエキスや梅酒、黒文字を煎じたお茶などにも凝り始めて自家製の養生もののストックが増えています。お菓子と組み合わせて提案してみたいですね」
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土谷未央
物語性のある菓子を作る〈cineca〉として活動。1年に一度だけ期間限定でオープンする「あわいもん」を開店。2022 年は5月15日まで。Instagram@awai_monをチェック!