檜、赤松、黒文字、モミ、杉。木々が発する香り「フィトンチッド」を嗅ぐと呼吸が深くなり、ココロのざわつきが消えていく。その体験を飲むことで得られる新感覚のシロップがあるという。植物の新たな活用法を模索する日本草木研究所の発起人である古谷知華さんが静岡や山梨の山に入って、蒐集したものを蒸留。「グラスを手にするたびに爽やかなアロマが広がります。降水量や気温の影響を受けるため四季ごとににおいの濃度が異なるのも魅力。残暑の今は清涼度が高いですね」。ほうじ茶や緑茶で割ると味と香りの奥行きが増すそう。
肌・髪・爪も内側から美しく!ニュートリションコスメも気になる!
GINZA調査隊が行く!ヘルスビューティのウワサ02
木の恵みで
ココロほぐれる
“飲む”森林浴体験
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日本草木研究所
調香師、プロデューサーの古谷知華とクリエイティブディレクターの木本梨絵を中心に2021年に設立。
肌・髪・爪でわかる?
健康美のトリニティ
外見の美しさを象徴するとされる3つのパーツを、個別ではなくトータル的にケア。内側から健康にして、より磨き上げるための成分を摂取する「ニュートリションコスメ」。「栄養+化粧品」からなるパワーワードは欧米ではすでに定着し、日本でも数年前に早耳には届いていたが、その真意までは伝わっていなかった模様。水面下では、着々と商品開発が進んでいるとのウワサを聞きつけ、予防医療の専門家・桐村里紗さんに話を聞いてみた。
「最大の臓器である皮膚をはじめ、髪と爪も同時に育む。そのために全身の細胞の原料になる栄養素を充実させ、コンディションの底上げを目指す。よって、内側からのアプローチが重要になってくるのです。また、3つのパーツは内臓の劣化やトラブルを示すバロメーターでもあるので、それらが整っていることは健康の証。
欧米ではビューティ&ヘルシーへの意識が高く、肌・髪・爪の包括的ケアにいち早く着目したわけです。その頃訪れたLAのオーガニック系スーパーのスキンケアのコーナーには、ニュートリションコスメティクスのサプリが置かれ、美容に特化したプロダクトも取り扱うジュースバーもあります」

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桐村里紗
医師。人と地球の健康に着目。著書は『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)。
Text: Mako Matsuoka