©︎Nacása & Partners Inc./Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès
アートにおけるエコロジーの実践を問う2部構成の展覧会『エコロジー:循環をめぐるダイアローグ』が、「銀座メゾンエルメス フォーラム」で開かれている。2024年1月28日(日)までは崔在銀の個展『新たな生』、2024年2月16日(金)から5月31日(金)まではニコラ・フロックらのグループ展『つかの間の停泊者』を開催。
崔在銀らが自然と循環を表現するアート展
©︎Nacása & Partners Inc./Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès
アートにおけるエコロジーの実践を問う2部構成の展覧会『エコロジー:循環をめぐるダイアローグ』が、「銀座メゾンエルメス フォーラム」で開かれている。2024年1月28日(日)までは崔在銀の個展『新たな生』、2024年2月16日(金)から5月31日(金)まではニコラ・フロックらのグループ展『つかの間の停泊者』を開催。
地球温暖化や資源の枯渇、生物多様性の危機など、人類はエコロジーにまつわる課題に直面している。そんな中、たとえ専門家でなくても私たち一人一人にできることがある。考えることだ。
そしてアートは、問題を直観的にとらえるきっかけを授けてくれる。
「銀座メゾンエルメス フォーラム」で行われるのは、芸術におけるエコロジーの表現を見つめる試み。『エコロジー:循環をめぐるダイアローグ』では、自然や命というテーマに向き合ってきた作家たちが、静かな対話を繰り広げる。
ダイアローグ1では、韓国出身の崔在銀(チェ・ジェウン)の実践を、個展『新たな生』にて振り返る。1976年に来日して前衛生け花に出合い、草月流三代目家元・勅使河原宏へ師事。その後40年以上にわたって、人と自然との共生、生命の循環や時間について考察を続けてきたアーティストだ。
ダイアローグ2は、4名の作家のグループ展『つかの間の停泊者』となる。メディアも手法も異なるが、自然と人間の間でめぐるエネルギーを映し出そうとする視点が通底している。あるいは、自然の一部としての人間の行先を占っているのかもしれない。
エコロジーという概念は直訳すると「生態」や「自然環境」となるが、今日において、その意味するところはもっと広い。本展は、この語を「循環するエネルギーの有り様」と捉え直し、そのサイクルの一部でしかない人間、そして"大きな命"を紡いでいくための儚い小さな命についての問いを投げかける。観る者と作品の間にも、きっと何かしらの対話が生まれるだろう。
会期_2023年10月14日(土)〜2024年5月31日(金)
*2024年1月29日(月)〜2月15日(木)は展示入れ替えのため休館。
会場_銀座メゾンエルメス フォーラム8F・9F
住所_東京都中央区銀座5-4-1
時間_11:00〜19:00(入場は18:30まで)
tel_03-3569-3300
入場料_無料
Text_Motoko KUROKI