4月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新刊をご紹介。
🎨CULTURE
第170回芥川賞受賞作『東京都同情塔』
4月のG’s BOOK REVIEW
『東京都同情塔』
九段理江
仮称・シンパシータワートーキョー。気鋭の建築家・牧名沙羅は、設計を担当する新宿の高層刑務所のネーミングに拭えない違和を覚えている。もやもやを打破したのは美しい年下の青年が口にした「東京都同情塔」の名。果たして数年後、東京の新しいランドマークとして夢のような塔が建てられて……現実を漂白し逃げ道を作る「日本語の性格」を深く思考した第170回芥川賞受賞作。毅然としつつぐらぐらしてもいる沙羅の人物像が巧み。
🗣️
Recommender_北村浩子
今月賛同した一文。《どうして男は性器が女を感心させたり怯えさせたりすると思いこんでいるのだろう》(『化学の授業をはじめます。』より)