久しぶりに大きな潮流が生まれた今季。キーワードを学んで備えておこう。#2025年春夏コレクションレポート
25年春夏、知っておきたい5つのトピック
コレクションレポート vol.6
あの鬼才が完全復活
Valentino
2年の空白を経て、2024年4月クリエイティブ ディレクターに就任したアレッサンドロ・ミケーレ。6月に25年スプリングコレクションとして171ものルックを発表した後、「Pavillon des Folies(パヴィヨン デ フォリ)」と題した初のショーを開催した。自らとブランド創業者、ヴァレンティノ・ガラヴァーニにマキシマリストという共通点を見出し、ボウや水玉、プリーツやラッフル、刺繡といったメゾンのアイコンをふんだんに用いている。
ムッシュ風ルックが続々
Saint Laurent
「洗練されていながら、本能的な欲望も併せ持つサンローラン・ウーマン」がイヴ・サンローラン自身の人間性を反映していると考え、彼の着こなしをイメージ。ショーの大半はソフトなスーツやジャケットで構成され、各ルックにはメゾンにとって重要な役割を果たした女性たちの名前が付けられた。ショー会場の青い床は、マラケシュにあるムッシュの別荘のガーデン「マジョレル庭園」から着想を得ている。
フランス屈指の王宮でムービー撮影
Celine
2024年9月末、「UN ÉTÉ FRANÇAIS」と題し、ムービーを公開した。14世紀に建てられたコンピエーニュ城を舞台に、2024年6月に死去したフランスのシンガー・ソングライター、フランソワーズ・アルディの若い頃のスタイルも表現。1960年代のムードが漂う中ジェーン・バーキン風のクロシェ編みのサマードレスなども登場した。2018年からコレクションを手掛けたエディ・スリマンは発表の翌月に退任。マイケル・ライダーが引き継ぐ。
Text&Edit_Itoi Kuriyama