この冬、これがあったら素敵、幸せになるモノやコトを、 それぞれのジャンルにアンテナを張る10名が選び、なぜそれが2016年の冬に相応しいか?じっくりとその理由を語っていただきます。
GINZAが考える『この冬にしたい10のこと』-02:”hygge”な気分で過ごしたい

天野志穂さん(エディター)
「 “hygge”な気分で過ごしたい」
“hygge”(フーガと読みます)とはデンマーク語で、心地よくハッピーな気持ちでいることを意味するそう。なぜか、ここロンドンで秋頃から”hygge”に関する本が書店に並び、雑誌などでもフィーチャーされ、ミーハーな私としてはとても気になっていたところ。さっそく『hygge : The Danish Art of Happiness』という本を手に入れ紐解くと、デンマークの人たちの、お金よりも幸福のほうが大切で価値があるというお話が美しい写真と一緒に。ページを眺めているだけで”hygge”な気分になりますが、その方法も指南されていたので、それを私流に(勝手に!)解釈。寒く薄暗いロンドンの冬のなかに、少しでも小さな幸せを見つけたいなぁと思って。
1.キャンドルを灯す
北欧もですが、ロンドンも冬は昼間の時間が短く、夜が本当に長い。夕方3時半には暗くなるほど。本の中では、暖炉のあるリビングでのんびりとくつろいだり、キャンドルの灯りで食卓を明るくしたり、とおすすめされています。ゆらゆらと揺らめく炎を見ていると、心が落ち着く効果があるよう。暖炉は無理なので、ここはひとつキャンドルを。夕暮れが待ち遠しくなったら、しめたもの!
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2.夜はたっぷり睡眠
朝8時から夕方4時までがワーキングタイムのデンマークでは、夜遅くまで仕事をするのはナンセンスの極み。早く家に帰り、家族や恋人とゆっくり過ごすのが”hygge”なのだとか。私的理想は、できる限り昼間に仕事を集中してこなし、夜はリラックス&たっぷり睡眠。心地よいベッドでぐっすりと深く眠りたいもの。心の健康は体から、ですから。
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3.ホットワインでぽかぽかに
太るからと食べたいケーキを我慢するのは、心のヘルシーさに関わるというのがデンマークの人たちのスタンス。さらには、寒い日はあったかくて甘いホットチョコレートやココアを飲んでほっこり気分に、とも。甘いものに興味がなくお酒好きな私の代案はホットワイン。イギリスにはMulled Wine(マルドワイン)という冬の定番があり、赤ワインにナツメグやシナモン、柑橘系のフルーツ、お砂糖を入れて温めたもの。心も体も温まる一杯で、自分を甘やかすことも大切!?
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4.部屋に花やグリーンを飾る
自然の空気を家の中でも感じられるから植物を飾ろう、というのも”hygge”なアイディア。リビングだけでなく、寝室やバスルームまで、植物のみずみずしさがあると、ちょっとフレッシュな気持ちになりますよね。お花を活けるのだって、感張りすぎず、気取らず、一輪でもいいから。空き瓶を花瓶代わりにしてもいいんだし。毎日のちょっとした心の贅沢に。
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5.友達と一緒にホームパーティ
大好きな人たちと集まって、ホームメイドの料理を楽しむホームパーティは、最高に“hygge”なこと! フレッシュな食材を使って料理を準備したら、少々ローストが焦げちゃったって、友達なら笑って許してくれるはず。直接会って話して、美味しいものを食べて、たくさん笑う。楽しい時間を共有するというのが、なんと豊かなことなんだろうと思えたら、きっと私のこの冬の作戦は大成功だろう。クリスマスシーズンに向けてホームパーティの計画をたてなければ。
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天野志穂
エディター&ライター。出版社の雑誌編集者だった2013年、ロンドンに住むチャンスに恵まれ、二つ返事で渡英。以降、フリーランスとして活動中。冬生まれのくせに寒いのが大嫌いで、ロンドンの暗く寂しいこの季節をどう乗り切ろうかと考える毎日。ああ、できるものなら冬眠したい。Ginzamag.comにてロンドン通信も発信中!