ginzamagの連載「宮崎希沙のカレーノート」でおなじみ、宮崎さんによるモロッコ旅行記。
宮崎希沙のモロッコ旅行記 vol.1 アムステルダム〜マラケシュ1日目

なぜ、モロッコへ?
私はもともと旅好き。国内はしょっちゅうウロウロしているけど、ここ数年は、高校生の時からの友人、webデザイナー・さえちゃんと年に一回海外へ行くルーティーン。
2012年はパリ、2013年はタイ、2014年は韓国、2015年は台湾、2016年はニューヨーク、2017年はインド、2018年はベトナム&香港そして今年は10月に、モロッコに行ってきた。
なんでモロッコ!?と色々な人に聞かれたけど、「なんとなく」&「サハラ砂漠行ってみたい」&「アフリカ大陸初上陸」この理由の中には(歳をとればとるほど面倒臭くなりそうな場所へ早めに行きたい)っていう二人共通の気持ちがあって、年齢に適した(1987年生まれ組)ゆったりとした旅程を組めばいいものを、つい行きたい場所を詰め込みまくりハードスケジュールになってしまう私たちは、よりハードなことが起こるのが予想される場所へ早めに行こうというコンセプトを近年持ち始めたのです。
今回の旅程は10月11日〜17日の7日間。いつも代理店のパッケージなどではなく、航空券と宿をバラバラに取るスタイル。その方が好きな宿に何個も泊まれるし、特にモロッコはリヤドと呼ばれる小さな宿が多くて、ホテルというよりも邸宅を改装してこじんまりとやっているためそれぞれに個性があり、インテリアや建物の雰囲気を色々と楽しめるのが醍醐味。
他の国ではよくagodaを使っていたけど、リヤドの登録数が多いのはhotels.comやbooking.com。ヨーロッパ圏からの旅行客が多いためフランス語しか表記が無かったりするけど、google翻訳でメールもなんとかなる。
だいたい7月末くらいにやばい、なんもやってない!と焦り始めて先にskyscannerで航空券を取り、(全航空会社のチケットが見比べられるアプリ、いつも使ってます)宿をおさえ始めたのは8月末〜9月頭くらい。
今回のエアーは安さと平日のちょうどいい時間帯を重視して、KLMの乗り継ぎ便に。トランジットはオランダのアムステルダム、初めて行く国なのでせっかくだから、と行きは一泊できる時間にしてみた。
アムスに1泊 夜の町を散策
10月11日の夜にアムス着。スキポール空港で一度荷物を受け取り外に出て、空港内のシャトルバスで移動できる範囲にあるホテル「Steigenberger Airport Hotel Amsterdam」に寝るだけのために宿を取った。この時点で時差ボケだけど、夕飯を食べに街へ。オランダもUberが使えるので、普通のタクシーを呼ぶより安めで行ける(東京と同じくらいの金額感覚だった)中心部まで25分くらい。
ヨーロッパ圏に来たのは2012年のパリ以来だったので記憶がおぼろげだけど、路上とかなんかめっちゃ綺麗だった…ゴミが落ちていない!! 路面電車が走っているし、路上にはみ出して立ち飲みしている人々も多いけどとっても平和的な雰囲気。危険さは全く感じなかった。
古い教会もたくさん。綺麗に保存されている。時間がもっとあれば、アンネの日記に出てくるアンネフランクの家や、美術館にも色々行ってみたかったが、また次回。
オランダのナイトライフを堪能
夜、食事をしたのは@cafe Luxembourg。たくさんのドラフトビールサーバーが並びつつ、店の中央にはその日の新聞がラックに置かれていて割と高級めな、ダウンライトで落ち着いた雰囲気。英語が少ししか話せない私たちにもとっても優しい。
満腹で店を出てウロウロ、繁華街エリアで金曜の夜ということもあって23時でもまだまだたくさん人々が飲んでる。たまたまゲイバーが何件か連なっているエリアに出て、ドラァグクイーンショーをやっていて吸い込まれる。ちょうど行きの機内でNetflixでルポールのドラアグレースを観ていたので大興奮…!
空港だってこんなに楽しい!
翌日、マラケシュへ飛ぶために空港へ。オランダの2大スーパーの「HEMA」と「Albert Heijn」があり、どちらも品揃えが豊か。空港内でショッピングを楽しんだ。
驚いたのは、とにかく1つの食品における種類が多いこと!ハムだけ、チーズだけ、乳製品だけでめちゃくちゃある。生野菜を食べるためのドレッシングやトッピングもかなり豊富で、オランダにいたら野菜好きになるなあ…という感想。
オレンジの生搾りジュース機械も。ボトルを買ってその場で自分で入れて買える。搾りたては最高の美味しさ&作動を見るのがめっちゃ楽しいので近所のスーパーに出来て欲しい…!
いざモロッコ・マラケシュへ
昼過ぎに再び飛行機へ乗り込み、いざモロッコ・マラケシュへ。4時間程度で到着。
マラケシュ・メナラ空港はとにかく美しい建物だった。夕暮れに差し掛かった、アフリカ的な独特な乾いた日差しの色と、建物の淡いピンクときらびやかな彫り物、伸びやかな造形の白とサボテンの曲線のコントラスト…。到着した瞬間に目に入ってくる情報でかなりの感動。
この日は日本人オーナーが営むリヤド「house13」に宿泊だったため、空港まで送迎の車を呼んでもらってスムーズに到着。お部屋が最高に可愛い!
マラケシュで、どうしても行きたかったお店
夕食は、世界的に有名なレストラン「AL FASSIA GUELIZ」へ。店名は「フェズの女性」を意味していて、(フェズはモロッコの都市名)シェフもホールもスタッフが全員女性で構成されているモロッコではかなり珍しい店。イスラムの国なのに、そんなことあるんだ!と感動。他のイスラムの国に比べればモロッコはヨーロッパ文化が融合していることもあり、寛容だというのがよくわかる。とにかく皆スタッフが素敵で、笑顔で、生き生きと働いていた。
インテリアも綺麗で、皆大事なディナーをしに来ている様子。団体客がいなかったのは時間が遅めだったからかも。予約が必須なので、お店のwebサイトから英語で事前予約をした。
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宮崎 希沙
カレー大好きグラフィックデザイナー。東京のカレー屋さんを食べ歩いたレビューをまとめ、2010年より毎年発行しているzine「curry note」がライフワーク。今年で10周年なので過去バックナンバーをまとめた合本「CURRY NOTE SPDX」を発行、自身が運営する自主出版レーベルMESSなどで販売。Instagram #currynoteで日々のカレー記録中。30代を機に内臓脂肪と戦っていますがカレーは食べます。
http://kisamiyazaki.com