「陶芸」という概念をユニークにアップデートする、八木沢俊樹率いる「トシキ」。2023年9月8日(金)から9月21日(木)まで、銀座の「シボネ ケース」にて展覧会『Toshiki -Firmware Update-』が開かれる。
3Dプリンティングでできた陶器のバッグ
クリエイティブスタジオ「トシキ」の展覧会が銀座「シボネ ケース」にて

陶器にロープハンドル?!重厚感ある焼き物に、色鮮やかな紐が結ばれ、異素材同士の化学反応が楽しい。「トシキ」のシグネチャー的アイテムのセラミックバスケットだ。
八木沢俊樹によるクリエイティブスタジオ「トシキ」は、これまで「M/M(Paris)」や〈JW アンダーソン〉、「スパイク アート マガジン」といったクリエイターたちと協働してきた。ワクワクするような新しい表現を探求し、その素材はさまざま。
セラミックバスケットシリーズは、「トシキ」初の陶芸作品なのだそう。土をこね、焼く。そんな古代から慣れ親しまれてきた手法に、斬新な視点が持ち込まれた。表面に施されたペイントは、八木沢本人が施したものだ。
本展では他にも、3Dプリンターで製作したフラワーベースが登場。什器として使われているのは、八木沢と親交が深いデザインスタジオ〈ニュー テンデンシー〉のもの。モダンなテーブルに置かれた様は、それだけで絵になる!
さらに会場では、「トシキ」の過去のコラボレート商品も展示される。
パリのクリエイティブデュオ「M/M(Paris)」と作ったのは、キッチュな色使いが目をひくバッグ。大きなトートは、ニューヨーク拠点のアート・コレクティブ「dis」との共作だ。
デザインとアート、実用と鑑賞、古典と最先端。実ははっきり区別はできないからこそ、その交差地点にはユニークなエネルギーが生まれる。懐かしくも新しい「トシキ」の展示品に触れることで、もの作りの概念を問い直せるかもしれない。いや、ただ「これ、おもしろい!」と愛でるだけでもいいのだ。
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【Toshiki -Firmware Update-】
会期: 2023年9月8日(金)〜21日(木)
営業時間: 10:30〜20:30
会場: CIBONE CASE
住所: 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 4F
Tel: 03-5537-3101
Text: Motoko KUROKI