外資系化粧品ブランドのPRを30年以上勤め、定年退職した今もトータルビューティアドバイザーとして活躍。61歳とは思えない楚々とした佇まいは美容業界ではもはやレジェンドだ。そんなハル子さんが理想の女性像として掲げるのは“ごはんの湯気のようにふわふわと温かく包容力のある人”。メイクに関しては、ほんのちょっといつもと違うことを試み続けるのが、人に「綺麗になった?」と思わせるコツだそう。
奇跡の60代・鈴木ハル子さんに聞く美肌の育て方!美容道五カ条と愛用ツールとは 女の数だけルールがある
ハル子さんの美容道 5カ条
1.乾いたらいつでもバームで潤いを
「いつもポーチに忍ばせているのがバーム。長時間、空調の下にいて肌が突っ張ってきたら、メイクの上からすぐにバームを塗布します。手の平に伸ばして体温で溶かしてから、おでこ→頬の順でハンドプレスを。夜、約束があるときの艶足しにも重宝」
2.大人にはまず“線”が大切です
「大人が凛とした美しさを宿すためにはラインどりが必須。私は口紅を塗る前にリップライナーで輪郭をとり、アイシャドウを塗る前にアイラインを引きます。目のキワにラインを入れる際は目尻から目頭のほうへ引くとヨレにくいですよ」
3.おでこは運をキャッチする場所
「額が乾いていると、何だか不幸そうな顔に見えるのでご用心。逆に艶っとさせておけばハッピーオーラを漂わせられます。前述のバームケアを念入りにするほか、髪の生え際にもスポンジでファンデを薄くなじませると清潔感ある顔立ちに」
4.表情や姿勢もメイクアップの一環
「完璧にリップを塗ってもへの字口をしていたら美しく見えませんよね。自分がどんな表情をしているか、意識するのは大切なこと。同様に姿勢にも注意を。歩くときに胸を開くようにするだけでも姿勢がリセットされ、立ち姿が変わります」
5.パサパサ女子多し。髪は肌の延長です!
「若い女性を見ていて気になるのは、カラーリングがうまくいっていなくて髪がパサついている人が多いこと。髪が艶やかでないと肌までくすんで見えますし清潔感に欠けた印象に。若さでカバーできなくなる数年後を見据え、若い頃からヘアケアを」
ハル子さんが愛するデイリーユース品
エイボン ミッション エクラ プレスイン マスク/ムースタイプのフェイスマスク。「ファンデーションを塗る前にこのもちもちのムースを顔全体になじませています。年齢による肌の突っ張りや顔の火照りも鎮めてくれる」 MiMC エッセンスハーブバームクリーム/ザクロ種子エキスやインカインチオイルなど植物由来の油分を凝縮したロングセラー。メイクの上からも使用でき、リップや目元の潤い補給にも有効。「毎日持ち歩いています!」 TSUDA SETSUKO スキンバリアクリーム/肌の基礎力を高めることをテーマに、植物由来のバリアアップ複合体を配合。「空気が乾くこれからの季節にありがたい逸品。保湿効果に加え、抗炎症効果も望めるんだとか」 TSUDA SETSUKO スキンバリアバーム/PM2.5や花粉から肌をガード。化粧下地としても夜の保湿にも使用できるマルチアイテム。「2と同様にこちらも日中ポーチに忍ばせて、乾きを感じたらその都度、塗っています」 MiMC ミネラルクリーミーチーク 01/「秋冬は使うコスメをすべて、パウダー系からクリーム系にシフトします。このサーモンピンクカラーは肌に溶け込むようになじんでくれて、しっとり潤うところがお気に入り」 バーバリー カシミヤ コンシーラー 04/「シミが気になるなと思ったときはこれ。軽い質感でさりげなくカバーできます。メイクは大げさに何かをするんじゃなくほんの少し何かを足したり引いたりしてみるのが成功の鍵」 エスティ ローダー ダブル ウェア ステイ イン プレイス メークアップ/「どんな新商品が出ても、1年中ファンデはこれひと筋! 皮膚を引っ張らないように、スポンジを小刻みに動かしながらなじませるのがポイント」 左から: プレイリスト インスタントアイコンプリート マルチプルカラー GYg39、同 BEp12/「筆ペンタイプのアイカラー。ベージュは眉下などにハイライトとして、透明感あるグレーは睫毛のキワに入れて陰影作りを」 左から: イヴ・サンローラン・ボーテ アイライナー ウォータープルーフ 4、同 3/「ちょっとしたところにヴィヴィッドな色をさして遊ぶのが好き。今日は3番の青を上の目のキワと下の目のキワの目尻寄りに入れました」 エスティ ローダー ダブル ウェア ステイ イン プレイス リップ ペンシル 04/「リップメイクはこれで輪郭をとることから。無理に作った線は美しくないので、口角を描き過ぎないようにし自然なフォルムを探します」 トム フォード ビューティ ウルトラ シャイン リップ グロス 06/「口紅だとまとまり過ぎるので私はグロス派。このシュガーピンク色は抜け感と艶感を出せるところがいい。唇の内側をアプリケーターで隈なく塗ります」