2023年4月12日(水)に革製品の修理・補修専門店「ロエベ リクラフト」がオープンした。職人が常駐するのは世界で初めて。
世界初!「ロエベ リクラフト」の店舗がオープン。革職人によるリペア・パーソナライズサービス
“人と自然の共生”をコンセプトに、リニューアルを果たした「阪急うめだ本店」の8階。「グリーンエイジ」と名付けられたこの場所は、ファッション、ヘルス&ビューティー、ライフスタイルに至るまでさまざまなショップが軒を連ね、それぞれの形で環境に配慮した商品を展開する。
フロアには、日本に上陸してから50周年を迎えた〈ロエベ〉も降臨。1846年にスペイン・マドリードで革工房として創業以来、レザークラフトの革新を続けてきた〈ロエベ〉。上質なレザー製品を手がけるラグジュアリーブランドならではのアプローチで、サスティナブルなサービスを提供する。
店内は、「グリーンエイジ」に調和するように緑色が基調に。ウッディーな素材を取り入れ、温かみを感じる雰囲気に仕上げられている。壁や什器を覆う緑色のタイルはスペイン製のハンドメイド。再利用した床の木材や、微化石を含んだライムストーンのカウンターを用いて、“保存と継承”の理念が表現されている。
奥のウィンドウの向こうはアトリエスペースに。そう、この店舗の一番の目玉は、革職人が常駐しているということ。20年以上、〈ロエベ〉のリペアやアフターサービスを専門にしていた方が、レザー製品の補修、メンテナンス、クリーニングを行ってくれる。なんと、今回のプロジェクトを始動するにあたり、スペインへ渡り、さらに知識や技術をブラッシュアップしてきたという。
「汚れやシミは、ある意味楽しんでいただくという発想もあると思います。それをネガティブなファクターとして捉えるのではなく、自分の愛用品の一部として、人生をともに過ごしてきた相棒として扱っていくというのも一つの考え方ではないでしょうか。経年により、革はさまざまに表情を変えていきますので、手入れをしながらご自身のライフそのものが投影されていくのを楽しんでいただきたいです」と革職人さん。
何世代にもわたって使うことができる〈ロエベ〉のバッグのように、上質なものを長く持ち歩くことも環境に寄りそうアクション。プロの職人による手仕事と、貴重なストーリーに触れれば、愛用品がさらに大事に思えてくるのではないだろうか。