デンマークの首都コペンハーゲン(CPH)を拠点に活動するフォトグラファー 松浦摩耶さん(@mayanoue)による連載。第5回は、デンマークで過ごした心地良い夏について。前回の記事はこちら。
🛋LIFESTYLE
ワインの荷下ろし、ザリガニパーティー、水辺のダンス。
太陽で満たされた夏の終わりのデンマークより、mayanoueのCPH 通信 05

また天国のような北欧の夏が終わりました。「これが最後の夏日かも〜」という日が何度もやってきて、めずらしく9月に入っても暖かい日が続いていましたが、ついに秋がやってきたようです。

デンマークで過ごした4度目の夏。夏の計画をあれこれ考えながら、あるデンマーク人の友人の言葉を思い出しました。
「暗い冬に耐えて耐えて、やっと迎える夏が最高なのに、なんで北欧で夏を過ごさないのよ?」
たしかに。
ということで、今年は南フランスやシチリアのTheバカンスな灼熱の太陽を浴びには行かず、北欧のやさしい(と言いつつ紫外線はそんなに弱くはない)太陽とたっぷりたわむれた夏でした。

そんな太陽でゆっくりこんがり焼かれたわたしの腕はまだ夏の暑さを纏っていて、秋の風に吹かれてもほんのりあたたかい。夏の終わりのさみしさよりも、しっかり太陽に満たされた感覚が身体に残っているのがなんだか嬉しいのです。

デンマークの夏のなにがいいって、何事もシンプルなこと。
夏の太陽をたくさん浴びた野菜はエネルギーで溢れていて、焼いて塩を振るだけで信じられないくらい美味しい。野菜と同じ太陽を浴びた私たちも、しっかりとエネルギーで満たされて、心までほかほか。
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Photo & Text: Maya Matsuura