大胆にリノベーションを施したり、所狭しとお気に入りの雑貨を並べたり…自分の“好き”に忠実な人の部屋をスナップ。隅々までアイデアにあふれた実例を、これからのインテリアの参考に。短期連載 #十人十色のマイルーム
家族の成長を見守る優しい曲線を持つ家。& Supply代表・井澤 卓、モデル・都のお部屋
十人十色のマイルーム vol.4
& Supply代表・井澤 卓
モデル・井澤 都
家族の成長を見守る
優しい曲線を持つ家
双子の赤ちゃんと猫。家族が一気に増えた井澤卓さん、都さん夫妻はこれからの生活を見据え、築62年のマンションを見つけて改修した。移り住んだのは昨年の初夏。東京で人気の飲食店をいくつも手掛ける卓さんが自宅の内装を考える時に意識したのは、飽きがこないこと。
「店づくりはキャッチーさも大事ですが、家はたくさんの時間を過ごす場所なので、長く楽しめるよう木の素材をメインに柔らかなペールトーンでまとめました」
部屋に入ると、長いキッチンカウンターと一続きになったダイニングコーナーが目に飛び込む。
「以前は吹き抜けのあるメゾネットマンションに住んでいたので、この家の天井の低さが気になって。あえてダイニングスペースの床を上げ、さらに天井を下げることで“おこもり感”が出るように。すると、空間にメリハリが出て、閉塞感がなくなりました」(卓さん)
料理好きの都さんのため、壁付けだったキッチンを対面にし、家の中心に据えたのも卓さんのアイデア。
「ここだったら、調理中もリビングやダイニングにいる子どもたちの様子が見られるので安心ですね。これから成長して、室内を歩き回るようになっても、怪我をしにくいように、カウンターやベンチにはカーブをつけているところにも、夫のさりげない優しさを感じます」
と微笑む都さん。子どもたちそれぞれの部屋が必要になったら一軒家を建ててみたい、と二人の夢は膨らむ。
Photo_Yuka Uesawa Text_Mariko Uramoto