今、世界に意義のある変化と進化を起こそうと、熱くメッセージを発信しているのはインディペンデント誌の編集長だ。多趣味でマルチ、自由でおおらかなエネルギーを持った女性編集長たちをフィーチャー。
インディペンデントマガジンとその女性編集長たち『FFF (Food For Fashion)』 ステイシア・ハディウトモ(31)

ステイシア・ハディウトモ(31)
Sydney – Australia
『FFF (Food For Fashion)』
もう、やってらんない!! 仕事で壁にぶち当たったとき、愚痴るべきか、我慢すべきか、それが問題だ(ハムレット風に)。編集長ステイシアはそんなとき、あらゆる制約から逃れて、もっとカオスでクリエイティブな表現にエネルギーを注ぐことを選択した。
ファッション誌『Oyster』でアートディレクターをしているんだって?
「うん、仕事を始めて5年目かな。普段の仕事ではいろんな制約が多いから、『FFF』では自分自身をもっと楽しみたいって思ったの。美味しそうなものからまずそうなものまでフードとファッションを面白おかしく絡めた雑誌なんだ」。
『FFF』は、いかに真面目になりすぎずにクォリティの高いカルチャーマガジンを作るか、ということの良い一例になってるように感じる。
「カルチャーの分野にいるクリエイティブな若い女の子たちが、世界で今起こっていることに対してとても強い影響力をもっているのは明らか。その責任感をもつことと、自分の限界を押し広げていくということの大切さは忘れないでいてほしい」。
マガジン作りに興味をもった読者に、先輩からアドバイスはある?
「他にはない独自のコンセプトをもって、そして誰かが先にやってしまう前に始めること」。
ステイシアがフードとファッションを絡めよう、と思いついたようにね。
「あとは尊敬するアーティストに、参加してもらうよう声をかけることをためらわないこと。情熱をもっていれば、こんなにも人
々が気前良く参加してくれるんだ!って、きっと驚かされるわよ」
NYのチャイナタウンの市場やレストランで働く老若男女をモデルに、ブランドの最旬アイテムを着せてファッション撮影。
アーティストやミュージシャン、デザイナーなどファッションセレブリティの秘伝のレシピや行きつけのレストランを紹介。
『FFF』のスタジオにある本のうちの何冊か。横尾忠則とかフィオルッチとか。
アーティストグループ「TRU$T FUN」が発行していたコミックマガジン『PETIT MAL!』からはかなり影響を受けた。
一緒に雑誌を作るザック(左)は『Oyster』『FANTASTIC MAN』に携わる編集者。アイデアを出し合うときが一番楽しい!
Photo: Toru Oshima
Text&Edit: Karin Ohira
Coordination: Yumiko Ohchi (Marginal Press)