服を収納するだけじゃない!?扉を開けると、そこに広がるのは未知のクローゼット。自由に想像してほしいという無茶振りにお笑い芸人のみなさんが応えてくれました。
好井まさおの“妄想クローゼット”
「こんな衣装空間あったらいいな」を語ってもらいました
ファッションフリークの僕が
真正面から追求してみた
服バカのための異次元ドア
この話をもらったとき、頭を抱えました。なんせ僕は服が大好きなので、一切ボケたくない。だからガチの妄想クローゼットをお話しします。
7畳程度の空間には、友人がデザインするドメスティックのブランドや90年代のヴィンテージなど、僕の一軍アイテムがジャンル別にぶわーって並んでいます。その先には誰にも見られてはいけない扉が。それはどこでもドアのような仕組みで、開ける前に行きたい所を念じれば、あらゆる年代や服屋さんにつないでくれます。
例えば、〈ナンバーナイン〉や〈ソフ〉を取り扱っていた「NSショップ」にワープし、先頭列に並んで限定品をゲット。また、喉から手が出るほど欲しかった〈ファセッタズム〉のスタジャンや〈フミトガンリュウ〉のコンバースをセレクトしていた表参道の「ザ・コンテンポラリー・フィックス」へ。アントワープシックスのデビュー時の展示会なども楽しみます。
ただ、ルールもある。時空を歪ませることをしたらアウト。罰として、この世から消滅してしまいます。なので、お店に行けるのは一度限り。店員さんに顔を覚えられたら未来からきた奴とバレる可能性が上がるので、絶対に仲良くしてはいけません。身につける衣装も当時のテイストに合わせないと勘づかれるかもしれないので、スタイリングも重要です。例外として消えてもいい覚悟が決まるほど熱を上げる服があれば、それと駆け落ちするなんてロマンスも…。
あと、このドアを使ってやりたいのがファッション善行。今はなきブランドや潰れてしまった古着店など、僕が展示会やショップで爆買いをすることで、引き続き服のデザインや営業ができるように勝手に支援活動をしちゃいます。
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好井まさお
よしい・まさお>> 映像作家のカナメクトとYouTubeチャンネル『好井&カナメクト』を開設。ファッションにまつわる動画を配信中。
Illustration_Natsumi Kachi Text_Fumika Ogura