映画『コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-』(3月22日公開)は、60年代〜70年代初頭のシカゴで当時違法だった、人工妊娠中絶を希望する女性たちを救ったグループ“ジェーン”の知られざる歴史を描く。『キャロル』の脚本家としても知られるフィリス・ナジー監督に思いを聞いた。
💭INTERVIEW
映画『コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-』フィリス・ナジー監督インタビュー
「今ある権利は当たり前のものではない」60年代米国に実在した女性団体の物語から伝えたいこと
──1968年のアメリカ・シカゴ。何不自由なく暮らしていた主婦のジョイは、二人目の子どもの妊娠によって、心臓の病気が悪化。中絶が許されていない時代ゆえに右往左往するうち、アンダーグラウンドな支援団体“ジェーン”に辿り着きます。映画を観るまで、このグループが実在したことを知りませんでしたが、勇敢さに驚きました。
私もプロデューサーが脚本の初稿を持ってきた時、「これが実話なんてありえない!」と思いました。違法にもかかわらず安全な中絶手術を提供し、自らその技術を学びさえした女性たちがいたという、信じられないような真実。もっと知られるべき歴史だと思いました。
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Text & Edit_Milli Kawaguchi