11月16日から1週間にわたり、最新コレクションを発表するためにオンラインでムービーを発信したグッチ。
クリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレと映画監督ガス・ヴァン・サントの共同監督で撮影されたこの短編映画シリーズについて、1エピソードずつ女優・橋本愛、編集者・野村訓市、写真家・石田真澄にそれぞれの視点で語ってもらい、ginzamag.comでグッチにならって毎日アップしていきます。
今日は主人公シルヴィアが郵便局へと出かけるエピソード3
前エピソード:-「カフェにて」-
11月16日から1週間にわたり、最新コレクションを発表するためにオンラインでムービーを発信したグッチ。
クリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレと映画監督ガス・ヴァン・サントの共同監督で撮影されたこの短編映画シリーズについて、1エピソードずつ女優・橋本愛、編集者・野村訓市、写真家・石田真澄にそれぞれの視点で語ってもらい、ginzamag.comでグッチにならって毎日アップしていきます。
今日は主人公シルヴィアが郵便局へと出かけるエピソード3
前エピソード:-「カフェにて」-
橋本 愛
ニットベスト¥120,000、タイ付きブラウス¥150,000、スカート¥175,000、ソックス¥17,000、シューズ ヒール8.5cm ¥102,000(以上グッチ|グッチ ジャパン)
アレッサンドロが手がけたものなら
どんなスタイルでも挑戦してみたい
美術評論家の方とハリー・スタイルズが電話で話している内容に一言一句共感しました。コロナ禍で、芸術家たちの存在意義がなかなか根本から理解されていないことが浮き彫りになりました。この会話を撮ることによって、アートを重要視し、理解しているアレッサンドロが彼らに救いの手を差し伸べているような気がします。
シルヴィアが愛を讃える詩を読んでいる声にちょっとエコーがかかっていて、郵便局という公的な場所で1人の世界に浸っている感じが出ていたのも面白かった。世界とは、そうした個々が偏在している重層的な空間なんだな、と。
私の好みはロマンティックなスタイルなんですけど、アレッサンドロの手にかかると、なじみのないタイプの服でもいいなと思ってしまい、挑戦してみたくなるんです。スポーティな服装はあまりしないのですが、郵便局員さんが着ていたカジュアルな青いポロシャツがすごくかわいくて。白いハイソックスに茶色のローファーというクラシカルな組み合わせも大好きでした。
シルヴィアは不思議なフライヤーが印刷された切手を青いポロシャツを着た郵便局員から受け取る。
野村 訓市
電話でのハリーは
いつもあんな感じ
ハリーはプライベートでも、電話でしゃべっているときはあんな感じ。
去年お忍びで来日した、と話題になりましたけど、みんなでご飯を作ったりギターを弾いたりして、楽しそうにしていましたよ。彼版の「ロスト・イン・トランスレーション」だったのかな、と。1人で外国に行って、いろんな人と知り合ったり、未知の物を見て、やがて自分がその土地に受け入れられていると感じると高揚するじゃないですか。僕も留学していた時、外国でだんだん自分らしく動けるようになっていくのはすごく楽しかったのでよくわかる気がします。
ハリーがずいぶん派手なカーディガンを着ているな、と思った日があったのですが、グッチのウィメンズでした。仕事としてだけじゃなくグッチが好きで、プライベートでも着ていたのかなと。ハリーは奇をてらうわけじゃなくドレスであっても、「すごくかわいいから」と、普通に着こなしているんじゃないのかなと思います。
歌手・俳優のハリー・スタイルズはLAの庭を散策しながらイタリアの美術批評家・理論家、アキーレ・ボニート・オリーヴァと電話で話す。
石田 真澄
エピソード3のイメージ写真を石田真澄さんが撮り下ろし
セリフの中に
自分の信念との共通項がありました
美術評論家の方が「諍いや対立が絶えないが、でも幸せな違いが共存してもいる。たくさんの異なる文化的な状況においても、我々はみな違っていて、共存しているということ自体は確かに感じられる。芸術、ファッション、演劇、映画など手法は違ってもね」と言っていたのが印象的でした。私も、たとえ考え方や見ている方向が一緒ではなくても、違いを認めたうえでの共存は可能だと思っています。
「芸術を創るというのはずっと見たかったり聴きたかったのになかったものを見つけること」で、「まだそれが何かわからないけど楽しい」といった話にも共感しました。私は好きなものを残しておきたいから撮っているし、自分の写真には見たいものが写っている。こうした大切な話が対面ではなく、電話で繰り広げられていることに不思議な感じがしました。
アキーレは、「今は絡み合いの時代と言えるだろう。未来への不信感が漂う時代…だが、こんな時代が以前にもあったんだ。同じようなことが起きて、現在のことを考えることばかりが重要だった時代が。遠い昔、ルネッサンス後のことだよ」とも語る。
エピソード3に登場したルック
Photographer: Gus Van Sant
女優。1996年熊本生まれ。主な出演作品はNTV「同期のサクラ」、WOWOW「パレートの誤算」、NTV「35歳の少女」。ヒロインの親友役を務めた映画「私をくいとめて」が12月18日(金)より全国ロードショー予定。2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」では主人公渋沢栄一の妻となる尾高千代を演じる。
編集者。1973年東京生まれ。設計事務所「TRIPSTER」の一員としてインテリアデザインも手がける。「TRAVELLING WITHOUT MOVING」(J-WAVE)ではナビゲーターを務めている。
写真家。1998年埼玉生まれ。2017年初の個展「GINGER ALE」を開催。作品集に「light years -光年-」(18)、「everything will flow」(19)がある。
開催期間:2020年11月17日(火)〜22日(日)
開催サイト: 特設サイトGucciFest.com、Youtube内Fashionチャンネル、グッチ公式チャンネル、Weibo
【問い合わせ先】
Tel: 0120-99-2177
(グッチ ジャパン クライアントサービス)
Photo: Reiko Toyama(Ai Hashimoto, Kunichi Nomura), Masumi Ishida(herself) Styling: Tamao Iida(Ai Hashimoto) Hair & Make-up: Hiroko Ishikawa(Ai Hashimoto) Text&Edit: Itoi Kuriyama